Rising Strong (1):失敗や傷心から力強く立ち上がるには [1000冊紹介する002]

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2013年にTEDトークで有名なブレネー・ブラウンの「Daring Greatly (邦訳:「本当の勇気は「弱さ」を認めること」を読んでとても感銘を受けました。(そのとき書いたブログはこちら

著者が目指すところのWholehearted Living (邦訳では「偽りのない生き方」と訳されていましたが、翻訳書が出る前に私が書いたブログでは「心からの生き方」と訳しています)をするためには、心がもろく、弱く、傷つきやすい状況(将来に関して不安に思うこと、自分の作品を世に発表すること、自分の意見を正直に伝えること、等々)に、どんなに怖くても勇気をだして挑戦することが必要不可欠だと著者は書きました。セオドア・ルーズベルトの有名なスピーチにあるように、沢山の聴衆が見守る中、顔中血と砂まみれになって倒れたとしても、大切なのはそれを笑うような人間ではなく、倒れたとしてもまず挑戦をした人間の方だと。

Daring Greatlyではとにかくまずは「アリーナ(競技場)」に出て行き、本当の自分をさらけだすことを説いています。これは、必ずしも人前に出ていくことだけを指しているのではなく、「がんを宣告された妻と遺言の準備をすること」「浮気をしていると打ち明けること」「破産したと夫に告白すること」などという、普通なら怖くて、やらずに逃げ出したくなるようなことから「子供を亡くした友人に電話をすること」「離婚後初めてのデートに行くこと」など、普段の日常でのちょっとした勇気が必要なことまで、怖かったり、苦手でつい避けてしまうようなことをも含むメタファーです。

最新書の「Rising Strong」ではそれでは勇気を出して「アリーナ」に出ていき、本当の自分をさらけだしたときに、ルーズベルトのスピーチのように倒れてしまったら。そしてその際どのようにして起き上がるのか、について語った本です。

この本は意図せずに3部作の最後になっており、

Gift of Imperfection(邦題:「ネガティブな感情」の魔法: 「悩み」や「不安」を希望に変える10の方法 ) – Be You.

Daring Greatly – Be all in.

Rising Strong – Fall. Get up. Try Again.

というのがテーマになっています。

このRisign Strongに私もとても感銘を受け、思わず2回通して読んでしまいました。

英語のことわざに「Jump and the net will appear」というものがあります。「勇気を出して飛べばたいていの場合受け止めてくれるネットが表れるものだ」という意味で、私も好きなことわざですが、人生必ずしも毎回ネットがでてくるわけではありません

勇気をだして行動を起こしたのに、思いっきりコケてしまったとき。何かがきっかけで気がついたら恥ずかしい状況に陥ってしまったとき。著者はこのような状況をルーズベルトのスピーチのたとえを使って「Face down(突っ伏した状態)moment」と呼んでいます。

本に書かれている例をあげてみましょう。「勇気ある挑戦」「アリーナに出て行くこと」は自分の意見を言ったり行動を起こすことだけにあてはまるのではなく、喜びや感動を感じた時にそれを恥ずかしがらずに表現することも含まれます。

著者のブラウン氏はテキサス出身ですが、子供時代の夏をすごしたトラビス湖に、夫と子供達を連れて夏の休暇を過ごしに行きました。

夫と二人で早朝湖を向こう岸まで泳いでいる時に、折り返し地点についたとき、ふと彼女は喜びと感動に圧倒されました。喜びや感謝を表現するのって、時には照れくさかったりして、実はとても勇気がいることだったりしますよね。これも、Vulnerabilityのひとつです。長年「心のもろさ」を研究してきた著者は、こういうときにVulnerableになって自分の本当の気持ちを表現することが、「心からの生き方」をするために必要不可欠だと知っているので、いったん休憩をする夫に向かって、「ねえ、ここに来ることにして本当に良かったわ。なんて美しいの」と夫に話しかけました。普段は、彼女よりも感情を表すことが得意な夫なので、きっと同じような感動の返答を期待していたのですが、夫が言ったのはそっけない「ああ、水も良い感じだ」の一言だけ。

自分と同じテンションになってくれると思った夫のあまりにもそっけない返事に、最初は「私が言ったこと聞こえなかったのかしら」と思う著者。次第に、恥ずかしさがこみ上げてきます。

引用すると:

One poetic bid for connection was already outside my comfort zone—but reaching out again felt scary and possibly stupid. But I knew Steve would do it.

せっかく勇気を出して胸のうちを打ち明けたのに、素っ気ない対応をされ、そのうえもう一度挑戦するのは怖くて、しかもバカみたい、と感じた著者。でも長年まさにこの研究をしてきた自分に「もういちど勇気をだしてみよう」と励まします。

「なんて素晴らしいの。ここにこれて本当に良かった。あなたにも近くなれた気がする。」

二度目の語りかけにも、夫のスティーブ氏は「うん。良い泳ぎだ。」とだけ言い残すとさっさと泳いでいってしまいました。

著者はこの時に最初の反応を “This is total horseshit” と書いています。訳すのは難しいですが、「はあ?何それ?」っていうリアクションだと思って下さい。「屈辱を感じればいいのか敵対心を感じればいいのかわからなかった」とも書いています。

その後反対側まで泳ぎながら、著者は頭のなかで様々なストーリーを創作します。「私が着てる水着が似合わないからだわ」「25年前に比べたら年食ったなって思ってるに違いない」

こういう経験がある人は沢山いると思います。せっかく勇気をだして心を開いたのに、相手がそれを受け止めてくれなかった時。ひどい場合には誤解されたり、笑われたりすることもあるでしょう。

話の結末だけを先に話すと、夫のスティーブさんはけしてブラウン氏をないがしろにしていたわけではなく、彼には彼なりの理由があったのですが、それは本を読んでみて下さい。

この実話は、何度も本書の中で「トラビス湖での話」として出てきますが、このストーリーを例にとって、著者は、いかに「face down」の状態から「力強く立ち上がるか」を教えてくれます。

このRising Strong プロセスは三つの課程をたどります:

1)The Reckoning

海事用語で、Dead Reckoningというと船位計算、つまり現在位置の確認ことですが、まず倒れたら、一体何が起きたのかを確認すること。自分の感情に好奇心を向け、どんな感情を体験しているのか確認すること。

−何が起こっているのはわからないけど、とにかく隠れたい。

−誰かを殴りたい。

ーとにかくオレオが食べたい。それもたくさん。

ー残念に思う、後悔している、傷ついている、混乱している、怖がっている、心配している。。。など

先ほどの「トラビス湖の話」を例に出すと、著者のReckoningは「スティーブに心を開いたのに無視された。怒りと恐れの混じった感情」となります。

まず、自分の感情の位置確認をすること。そして、何故自分がそう感じているのか、好奇心をもって調べること。これが、プロセスの1番、レコニングです。

パート2では次のプロセスを説明します。

 

 

 

日系カナダ人協会年次総会

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先日、全国日系カナダ人協会(NAJC – National Association of Japanese Canadian)の年次総会(AGM)がビクトリアで行われました。私はビクトリアの日系文化協会(VNCS)の理事会に入っていて、去年、バンクーバーで行われた年次総会に初めて参加しました。今年はこの年次総会がビクトリアで行われることになり(毎年開催都市が移動する)、ビクトリアの年次総会の計画委員会にも入っていました。

私はいわゆる「日系人」ではありません。20年近く前に佐世保からカナダに移民しましたが、国籍上は日本人、両親も日本人です。ここでいう「日系人」というのは日系カナダ人、つまり両親または祖父母、曾祖父母が日本から移民してきた人達を指します。

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ホリスティックとは?ヘルスコーチとは?[縁もゆかりも004]

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いつもはこのビデオポッドキャストに出演していただく方は日本の方なので、だいたいスカイプを使うことが多いのですが、今回のゲストのレアードかなさんは、ビクトリアから車で30分程度のシドニーにお住まいなので、お宅までお邪魔してきました。

かなさんはトロントでホリスティック栄養士、パーソナルトレーナーとして活躍されていたのですがここビクトリアではさらに最近Integrative Nutrition Health Coachという資格も取られたそうで、健康についていろいろお話をうかがいました。

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女性がビジネスをやっていく上で必要なスキルとは?[縁もゆかりも003]

ひがし ともみ on 2015-08-20 at 19.05ブログの調子が悪くて、ビデオをアップした時に書けなかったのですが、ビデオポッドキャストの第3回は、モバイルバッテリーのcheeroの起ち上げ人の一人の東智美さんです。

私が個人的に外から見ていると、日本で女性がお仕事していくのは大変だなあと思うのですが、いつも楽しそうにニコニコしている智美さんは、すごいなあと思って活躍を拝見しています。

この日は女性社長として国内海外を問わずに活躍されている智美さんから貴重なお話を伺いました。

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フリンジの魅力とは?[#yyjfringe 2/2]

 このポストは2部に分かれています。1部はこちらからどうぞ。
フリンジはエディンバラ、ロンドン、ニューヨーク、エドモントン、など世界中にフェスティバルがあり、多くのアーティストはこれらの都市、いわゆる「フリンジ・サーキット」を回って旅をしています。
もちろん移動にはお金がかかるし、食費だってかかります。幸い宿泊費はたいていのフリンジではボランティアが泊めてくれる(ビレットと言います。ホームステイのような感じ)のでホテル代はかかりませんが、それもフェスティバル中のみ。
いくら全てのチケット代が自分のものになるといっても、毎回満席にできるアーティストはざらにいるわけではないですし、もちろん経費だってかかります。自分の知名度が低い都市や、新人アーティストだと席を埋めるのでも精一杯です。

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誰にでも与えられる表現の機会、フリンジフェスティバル[#yyjfringe 1/2]

11日間にわたるインディ演劇祭、ビクトリアフリンジフェスティバルが今年も終わりました。今までは、いち観客として観に行っていた私ですが、今年からビクトリアのフリンジをプロデュースしているIntrepid Theatreの理事会員になり、今年はより深くフリンジと関わることになりました。

フリンジフェスティバルとは?

こちらのウィキペディアのページを見ていただければわかると思いますが、もともとはイギリスのエディンバラから始まった、インディペンデントのパフォーマーが集まるイベントで、ソロ/モノローグ/一人芝居、コメディ、サーカス/ジャグリング、キャバレー/バラエティショウ、ドラマ、ダンスなど様々な、「メインストリームでは見れない」ショウが展開されます。

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今年のテーマは水中ということで、オープニングパーティには人魚も登場。

フリンジフェスティバルはキュレーション、審査、検問なしで、参加費を払えばプロ・アマ問わず参加申し込みができ、最終的には抽選で参加が決まります。世界各地から集まるアーティストはビクトリアフリンジに限ればアメリカ、日本、オーストラリア、イギリスなどから来ています。

審査や検問が無いのは自由な表現を奨励するためですが、同時に、質に差が出るのも事実です。ですがフリンジを楽しむコツはこの「当たり外れ」をあえて楽しむことでもあります。Take a riskとはこのイベント中、よく使われるフレーズです。

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[縁もゆかりも 002]自分らしさってなに?

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ビデオポッドキャストの第2回は、福岡でコラムニストや、女性のためのイベント企画をされている須藤美香さんにご出演いただきました。

Daring Greatly (邦題:本当の勇気は「弱さ」を認めること)を書いたブレネー・ブラウンのファンということがきっかけて知り合った美香さん。実際にお会いしたことは2回だけなのですが、彼女と話すといつもディープな方向に話題がいく、かけがえないの友人です。

そんな美香さんと、今回は「自分らしさ」についてお話しました。日本にいると、結構回りの目が気になってしまう。。。という話や、お互いライターとして、どういった書き方をしていくか、など、ワインを飲みながら、笑いっぱなしのあっというまの30分でした。

ビデオの感想、ぜひ教えて下さいね。あなたにとって、「自分らしくある」とはどうあることですか?

[縁もゆかりも]ビデオポッドキャスト、始めました。

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ビデオポッドキャストを始める、というのは今年の抱負のひとつでした。でも、気がついたらもう7月ではないですか。

今までの自分の経験の中で、ブログやオンラインでのつながりもとても有意義なものだけど、やはり実際に話したり、会ったりすることでさらにそのつながりが深くなるということを実感しています。

カナダに住んでいるので、なかなか実際に会える人達は限られているのですが、テクノロジーとはありがたいもので、Googleハングアウトやスカイプなどで、時差の都合さえつけば誰とでもお話しできるので、これを利用しないわけにはいきません。

また、自分の中でも「これをやりたい」という気持ちがある場合は、いつでも、とにかく実行するということを去年から心がけていて、ビデオで世界中の人達と会話を共有することは、私にとってはとても有意義なことです。

ただ、ずっと「ポッドキャストのタイトルを決めなくちゃ」「イントロ音楽はどうする?」など、細かいことにこだわりすぎて前に進めなくなっていたので、思い切って、いつもお世話になっている堀さん(掘さんではないです)と悦子さんにお願いして、見切り発車の第一回を録画しました。

今までも何度かこのブログで「○○、やります」と宣言して結局そのままになっているプロジェクトもあるのですが、それはそれで良いと私は思っています。続けることも大事だけど、始めることの方が大事だと私は思っているので。。。

1時間ほど、お二人と、これからコンテンツを生み出す人へ、というテーマでお話してみました。堀さんは「ライフハックLiveshow」を毎週日曜日の午後10時にハングアウトオンエアで流されているので、やはり仕切りが素晴らしく、リードしていただきました。

我こそは、と思われる方はぜひメッセージ下さいね。

プライドで教えられたこと

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先日、久しぶりに会う友人と一緒に散歩に行きました。あまりにも話に熱中していたため、写真も撮らなかったのですが、うちの近所にあるガバメントハウスという庭園内を散歩しながらいろんな話をしました。

いつしか話は先日彼女がFacebookに載せたある投稿の話に。彼女は最近、別離、死、病気など自分の友人の周りで悲しいニュースが多く、心を痛めている、と書きました。でも、彼女自身はとても充実して幸せな生活を送っているそうなのです。そして、彼女は自分が幸せであることに一瞬罪悪感を感じてしまった、と書いていました。周りにはこんなに沢山つらい思いをしている人がいるのに、何故私だけが幸せなのか?

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短い人生を、いかに幸せに生きる?

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様々なニュースで取り上げられているのでご存じの方も多いと思いますが、FacebookのCOOのシェリル・サンドバーグ氏の夫のデイビッド・ゴールドバーグ氏が47歳の若さでバケーション中に突然亡くなりました。

ゴールドバーグ氏がCEOを勤めていたSurveyMonkeyは使ったことがある、という程度ですし、サンドバーグ氏においても著書「Lean In」を途中まで読みかけたままの状態で数ヶ月たっており、とても彼女の「ファン」とまではいきませんが、彼女のTEDトークは大好きですし、尊敬するビジネスウーマンの一人であることには変わりありません。

昨日、彼女がFacebookに投稿したこちらの声明に、涙した人も多いはず。特に、「結婚式の日に、誰かが彼とは11年しか一緒に居られないと教えてくれたとしても、それでも私は彼と結婚していました。」という部分に、胸を打たれました。

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