2015年レビューと2016年の3つの言葉

あっという間に年の瀬ですね。あと数日で2015年も終わりです。
毎年、なんらかの形で、その年のレビューと、翌年のキーワードを決めていますが、今年もその記事を書く時期がやってきました。

2015年は、過去数年に比べれば良い年でした。何かと本当に大変だった2013年と2014年。2015年はなんとか、少し上向きの年にすることができて感謝です。

今年は40になりました。長男も高校卒業して今は大学で演劇を学んでいます。沢山の面白いプロジェクトに関わることができました。新しい体験も沢山経験しました。とても良い年だったと思います。

今年学んだ4つのこと:

1)「アート」は人生に必要不可欠なものである
今年は、ビクトリアの劇団、Intrepid Theatreの理事に就任し、沢山のお芝居やショウを観ることができました。どれも素晴らしかったし、感涙したものも沢山。そこで学んだのは、自分にしかできないこと、そしてやらずにはいられないことに全力を尽くして、人の前で発表することの大切さ。またものすごい才能に溢れる人達にも沢山出会えて、本当に感謝、感動です。

2)目に見えるものが必ずしも真実ではない
この夏、尊敬していた人が全くの嘘つきだということが判明して、すごくショックだったし。残念でした。私は直接関わっていなかったし、私が割り込んで行って解決できるたぐいのことではありませんでしたが、そういう生き方しかできない本人がかわいそうだったし、もちろん、影響を受けた周りの人にもとても気の毒な事件でした。

3)コミュニティの大切さ
40になったことをきっかけに、ジムに登録しました。うちから歩いて5分の場所なので、なんとか最低でも週に一回は通い続けることができ、平均週2回で通えました。もちろん週2回の運動だけでは痩せることはないけど、筋力とかスタミナはついてきたと実感しています。このジムは小さな個人経営のジムなのですが、コミュニティの結束がすごく、新入りの私もすぐに歓迎してくれました。単純だけど、行けば歓迎してくれるところには、人は行きたいと思うものなんだなーと実感。このおかげで何とか通い続けることができました。

4)意志あるところに道あり
実はこれは昔からあまりピンとこなかった格言ですが、今年はいくつか「もー絶対無理!」というようなことが、何故か不思議と達成できました。ネルソン・マンデラが言ったという言葉に「何事も、達成するまでは不可能に思えるものだ」があり、私も大好きな言葉ですが、今年はまさにこの言葉を実感した年でした。

毎年、その年フォーカスしたいことに関する言葉をいくつか選んでいます。
2015年の言葉はCREATEでした。今年はそのおかげかビデオポッドキャストもローンチできたし(英語版はまだだけど)、ブログも書いたし、絵も描いたし、編み物もしました。2015年はCOOKINGとCOMPASSIONもキーワードだったのですが、どちらもなんとか実践できたと思います。特に料理は、ニューヨークタイムスの料理サイトのアーリーテスターにもなり、いろんなレシピに挑戦しました。
先日書評を書いたBIG MAGICでも創造することの大切さを実感したので、クリエイティブなことは、これからもひきつづけやっていこうと思っています。

今年一番感銘を受けた本は、やはりブレネー・ブラウンの「Rising Strong」でした。この本を読んで、「心からの生き方」を(ただ語るだけでなく)実践し、沢山の人達とシェアする、ということを自分のライフワークにしようと決めました。(興味のある方は、Facebookのグループへどうぞ)

さてそれでは、2016年の言葉を発表します。
2016年の私のキーワードは、CURIOSITY, COURGE, BELIEVEです。

CURIOSITY-好奇心:少し前にエリザベス・ギルバートの「ハチドリの飛行」というビデオを観て、私はいろんなものに興味があるハチドリ派なんだ、と知りました。(このビデオに関しては「人生でやるべきことが見つからない人へ」というポストをご覧下さい)彼女の本、BIG MAGICにも、様々なことに興味を持つことがクリエイティブな生き方のもとであると書かれています。

COURAGE−勇気:勇気って、いろんな場面で口にされる言葉だと思うのですが、なかなか実践できている人が少ないと思うのです。何も生と死を分けるようなドラマチックな場面でなくても、ちょっとした勇気を試される場面って、日常生活の中に沢山あるんですよね。哀しそうな顔をしている友達に「どうしたの?」って声をかけること。荷物が重そうな人を助けてあげること。このようなほんの一瞬の決断を、勇気がないために無視してしまうことが私もこれまでにあったので、2016年はそんな些細なことでも無視せずに、勇気を出して触れ合って行きたいと思っています。

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ブレネー・ブラウンのRising Strongの中で特に好きだった一節が
“Integrity is choosing courage over comfort; choosing what is right over what is fun, fast or easy; and choosing to practice our values rather than simply professing them.” 

誠実さ(インテグリティ)とは快適さより勇気を選ぶこと;楽しく早く簡単なものより正しいことを選ぶこと;価値観を語るのではなく実際に行動で示すこと

とあります。何もしないでいるほうが遙かに快適で、楽なのですが、2016年はあえて行動で示す勇気を持ちたいと思います。

BELIEVE−信じること:先に書いたネルソン・マンデラの言葉のように、今年は不可能だと思っていたことを実現することができました。そして、今まで実現できなかったのは、おそらく私が本気で信じていなかったからでは、と気がつきました。信じ方が足りなかったのかも。2016年は達成したいことを強く信じてがんばりたいと思います。

みなさんはどうですか?もしキーワードを選ぶことがあったら、ぜひコメント欄で教えて下さいね。

今年も読んで下さってありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。良いお年を。

観光ガイド:大阪

とにかく面白いことや美味しいものがいっぱいというイメージの大阪。最近は海外からの旅行者も増えているようです。 大阪に観光に行かれる方のために、絶対に見逃せない観光スポットをご紹介します。大阪のホテル情報も参考にしてください。

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大阪城

大阪のシンボル、大阪城。最初に建てられたのは1583年ですが、現在の大阪城は1931年に復元されたものです。その豪華な外見と歴史から日本三名城のひとつとしても数えられています。大手門、焔硝蔵、多聞櫓などの12の遺構は国の重要文化財にも指定されています。天守は大阪城天守閣という博物館になっており、じっくり見て回ると1時間はかかります。

Photo: Tomoharu Mogami
Photo: Tomoharu Mogami

大阪城公園内には4500本の桜と1200本もの梅が植えられており、お花見スポットとしても人気です。

道頓堀

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ミナミの繁華街、道頓堀は世界的にも有名な繁華街。戎橋にあるグリコの看板など目がくらむほどのネオン看板と所狭しと並んだ飲食店はどこも安くて美味しいお店ばかりで迷ってしまうほど。「天下の台所」として世界中から食材が集まるとされた大阪ならではといえるでしょう。松竹座では本場大阪のお笑いも楽しめますし、カラオケなど遊ぶ場所も沢山。人混みの中を歩くだけでもワクワクするスポットです。

海遊館
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1990年に開館した海遊館。天保山ハーバービレッジという複合型アミューズメント施設内にある8階建ての建物の中に14もの水槽がある、国内でも最大級の水族館です。夕方5時からは「夜の海遊館」として普段とは違う水族館が楽しめるのも珍しいところ。見どころはやはり3フロア分の巨大水槽内のジンベイザメやエイ。

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すぐそばには天保山マーケットプレイスやレゴランド、観覧車もあり、家族連れやカップルにも人気のエリアです。シャトル船でUSJにも行けます。

新世界

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新世界には、大阪城と並んで大阪のシンボルといえる展望塔の通天閣やジャンジャン横丁もあり、大阪のレトロな昭和の下町の風情が漂っています。通天閣で幸運の神様ビリケン様にお参りをしたあとは地下の歌謡劇場を覗いてみては。昔なつかしいキン肉マンのコーナーもあります。新世界には昔ながらの喫茶店や、串揚げ、たこ焼きなど大阪名物の庶民的グルメが多くあり、安くて美味しいものを楽しむにはもってこいのエリア。

賑やかな街のエネルギーを沢山もらえそうな芸能と食の街、大阪。何度でも足を運びたくなる街ですね。

この記事はMarriott Internationalによるスポンサー記事です。

 

子供の目線を貫き通した モーリス センダック[eigoehon#002]

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モーリス・センダックといえば「かいじゅうたちのいるところ」が最も有名な20世紀を代表するアメリカの絵本作家ですが、私は「かいじゅう〜」に出会って以来、15年ほど彼の絵本を集めています。独特の美しい画風と、彼自身がいつまでも子供であるような、突飛なストーリーが大好きです。

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子供の頃のせつなくてはかない心情を、いつまでも忘れなかったセンダック。大人にはちょっとぎょっとするようなストーリーでも、すんなりと入っていける子供も多いようです。
今日は、そんなセンダックの本をいくつかまとめてご紹介します。

あなはほるもの おっこちるとこA Hole Is to Dig(1952)

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これはルース・クラウスが書き、センダックはイラストのみを担当していますが、子供のためのイラスト辞書のような感じで、「ちいちゃいこどもたちのせつめい」と邦訳版にはサブタイトルがついています。素朴な絵で子供のまわりのものを定義しています。

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「てはつなぐもの」「うではだきしめるもの」「はなはこすりあわせるもの」「おしろはすなばでつくるもの」など、癒やされる説明ばかり。何度読んでも、子供の目線の説明に飽きることがありません。おすすめ。

かいじゅうたちのいるところWhere the Wild Things Are(1963)

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センダックのもっとも有名な本で、2009年に映画化もされました。最初の邦訳は1966年でしたが、1975年に神宮輝夫氏の訳で「かいじゅうたちのいるところ」という新しいタイトルで再度発行され、現在ではこちらの訳の方がより定着しています。
いたずらっ子のマックスが、お母さんに晩ご飯抜きのおしおきを受けた夜、彼の不思議な旅がはじまります。センダック独特のかいじゅう達がとても良い味を出しています。エンディングも大好き。これは暗記してしまうほど我が家でもなんども読み返している本です。

まよなかのだいどころIn the Night Kitchen (1970)

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夜中に物音を聞いて「うるさいぞ しずかにしろ!(Quiet Down There!)」と叫んだミッキー。あっというまに、3人のパン職人のいる台所に迷い込みます。あやうくパン生地の中に入れられて焼かれてしまいそうになるミッキーですが、機転をきかせて脱出します。

IMG_4929ありえん!というレベルのストーリーが逆に楽しい。コミックのような画風も良い。

まどのそとのそのまたむこう Outside Over There (1981)

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ゴブリンに連れ去られた赤ちゃんの妹を取り戻すためにまどのそとのそのまたむこうへ後ろ向きに落ちていくアイダ。美しくも少し不気味なイラストに、惹きつけられる人も多いようです。実際に起こったリンドバーグの息子誘拐事件をもとに書かれたそうです。

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ミリー―天使にであった女の子のお話Dear Mili(1988)

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1983年9月28日に、グリム兄弟の一人、ヴィルヘルム・グリムが一人の少女に宛てた手紙が発見されました。手紙にはこの少女にあてたお話が書かれており、150年ものあいだ家族に保管されていたものがセンダックのイラストによって蘇りました。5年の月日をかけて完成されたイラストはすべてが精密でため息が出るほど美しいものばかり。

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母親と二人暮らしだったミリ。ある日、村にいくさが近づいたため、母親はミリを森の奥へ逃がします。森の中で不思議な老人の家にたどり着いたミリは、食事を作って恩返しをするのですが。。。神秘的なお話です。

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60年間にわたって子供のための本を書き続けたセンダック。2012年に亡くなってからも、彼の本を愛し続けるファンは後を絶ちません。ぜひ読んでみて下さい。

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東京に行くなら!見逃せない観光スポット

日本一の大都市、東京。2020年には東京オリンピックも控え、観光地としてますます注目されて来ています。私も色々な都市に遊びに行きますが、東京ほど奥が深くて面白い街はそうないのではないでしょうか。

今回は、私が好きな東京の観光スポットをご紹介します。

浅草寺

Photo:浅草寺
Photo:浅草寺

東京観光の定番中の定番の浅草。浅草寺は東京都内で最も古い寺院として知られていて、入り口にある雷門の大提灯も写真撮影スポットとして人気があります。現在の雷門は昭和35年に松下幸之助が寄付したものだそうです。

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雷門の先には約90軒のお土産屋さんがずらりとならぶ仲見世があり、いろいろひやかしながら歩くのも楽しいものです。その先には宝蔵門、本堂、五重塔など沢山の見どころがあり、全部見て回るには数時間かかります。

東京スカイツリー

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2012年5月にオープンした、高さ634mと世界で最も高い電波塔の東京スカイツリー。浅草からもアクセスが良いので浅草まで出たらぜひ足を伸ばしてみて下さい。フロア340のガラスの床やフロア445の展望回廊など見どころも沢山。

スカイツリーのすぐそばには東京スカイツリータウンもあり中には東京ソラマチやすみだ水族館、またプラネタリウムもあるので1日遊べます。またイーストタワーには絶景レストランもあり、素晴らしい眺めを楽しみながら食事ができます。

渋谷

Photo:Yoshikazu Takada
Photo:Yoshikazu Takada

いちど行ったら「もう行かなくてもいいかな」という観光地は多いものですが、渋谷は何度行っても面白い街だと思います。若者の街なので、最新のファッションを眺めるもよし、人混みにまみれるもよし。渋谷のスクランブル交差点では写真を撮っている人も沢山いますね。パルコ、109、ヒカリエなどファッション、雑貨店、カフェ、飲食店、映画館など遊ぶ場所に事欠きません。Bunkamuraなど気軽に寄れる美術館もあり、日本の若者文化の中心地です。

六本木

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言わずと知れたエンターテインメントの街六本木。ミッドタウン六本木ヒルズのような巨大複合施設があり、ショッピングやデートに利用できる場所が沢山あります。時間があればいつまでもぶらぶらできてしまう場所ですね。

Photo: Antonia Hayes
Photo: Antonia Hayes

六本木はまたアートの街でもあり、森美術館(ヒルズ内)、国立新美術館、サントリー美術館(ミッドタウン内)、21 21 DESIGN SIGHT(ミッドタウン)などでアートを楽しめます。

東京での宿泊に関しては、ユースホステルから高級ホテルまでさまざまなオプションがあるかと思いますが、リンク先を参考にしてみて下さい。

見どころ沢山の東京、あなたの好きな観光スポットはどこですか?

この記事はMarriott Internationalによるスポンサー記事です。

 

ブレネー・ブラウンのオンラインコース(無料コースも!)

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このブログでも何度もご紹介しているブレネー・ブラウンですが(彼女の最新書Rising Strongのレビューはこちらです。)、COURAGEWorksというオンラインコースを提供することになった、という発表があったのはこの秋ごろでした。

今までにも、ブレネーはUdemyというe-ラーニングのサイトや、オプラ・ウィンフリーのOprah.comでもこれまでにコースを提供してきています。以前彼女のサイトで提供していたコースははメンタルヘルスに関わる職業の人(カウンセラーやセラピストなど)向けだったりしたのですが、今回初めて、彼女自身のサイトCOURAGEWorksで2016年1月から一般に向けてのオンラインコースを提供することになります。

COURAGEWorksってなに?という人へ。サイトにはこのように書かれています。

COURAGEworks is an online learning community developed to bring Brené Brown’s research on courage, vulnerability, shame, and worthiness to a global audience. Offerings include eCourses, workshops, and interviews developed for anyone who is ready for braver living, loving, and leading.

COURAGEWorksはブレネー・ブラウンの勇気、心の脆さ、恥そして価値に関する研究を世界中の人々に提供するオンライン学習コミュニティです。さらに勇気のある生き方、愛し方、そしてリーダーになる準備のできている人のために作られたeコース、ワークショップ、そしてインタビューを提供しています。

CourageWorksで1月から開始されるコースは以下の3つです。(クリックすると詳しい説明ページに飛びます。)

LIVING BRAVE SEMESTER
ブレネーによるコースとライブ質問セッション
自分の存在を示し、自分なりの人生を生きるとはどういうことかー勇気を出すこと、脆さを受け入れること、そして果敢に挑戦を続ける人生についてくる課題にどうやって対応していくかを探るオンライン学習
必読書:Daring Greatly(邦訳:「本当の勇気は、『弱さ』を認めること)とRising Strong
対象者:個人、友人同士、カップル、兄弟姉妹、少人数のグループ、コミュニティ、ブッククラブなど
開始日: 2016年1月11日(年一回のみ)

DARING LEADERSHIP
ブレネーによるコース
果敢に挑戦するリーダーシップとは快適さよりも勇気を、早くて簡単なことよりも正しいことを選ぶことであり、信じる価値をただ述べるだけでなく実際に行動で示すことを意味します。勇敢なリーダーは仕事上でも個人レベルで接することが重要だと知っています。
必読書:Daring Greatly(邦訳:「本当の勇気は、『弱さ』を認めること)
対象者:チーム、リーダー、起業家、組織のチェンジメーカー、カルチャー変革者
開始日:2016年1月11日 (オンデマンド)
LEADERS RISING
ブレネーによるコース
勇敢に挑戦する機会が増えるほど、失敗することも増えるものです。失敗、失望、また間違いを犯してしまったあとに力強く立ち上がるプロセスこそが私たちの勇気が試される時であり、個人の、そして組織としての価値観が築かれる時です。強く立ち上がるリーダーはストーリーの中に歩み行って、真実と向き合います。
必読書:Rising Strong
対象者:チーム、リーダー、起業家、組織のチェンジメーカー、カルチャー変革者
開始日:2016年1月11日 (オンデマンド)

私は最初のLiving Brave Semesterに登録しました。日本の方ですとまだRising Strongの翻訳が出ていないので(いつでるんだろう?まだなら翻訳したい。。。)原書で読んでいる人のみになってしまうのでなかなか参加が難しいかも知れませんが、原書をとりあえず買って読み進めながら参加したい、という方がいたらお勧めです。

先日、このブログにコメントをいただいた中澤さんから、日本語で語りあえる場所があったら、、、というメールをいただいて、コース内容について語り合えるコミュニティをFacebook上に作ることにしました。もっとも、上記の理由でコースに参加できない人もいるかも知れませんので、とりあえずは、ブレネー・ブラウンの本が好き・Wholehearted Livingを実践したい・Daring GreatlyやRising Strongについて語りたい、という方は一言コメントまたはメール下さい。招待状を送ります。

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そして、先日ブレネーのサイトからメールで、「The Anatomy of Trust/信頼の構造」というコースを特別に無料で提供するというお知らせが来ました。COURAGEWorksに関して「どのようにコースが勧められるのか」など、多くの質問が寄せられたため、特別にこのコースだけ無料で開放しているそうですので、興味のある方は是非登録してみて下さい。信頼、って人との意義ある関係を築くにあたって必要不可欠なものですが、なかなか定義するのが難しい概念ですよね。そんな信頼について学ぼうというコースです。私も早速登録して、最初のビデオを見てみました。早速、ビデオの中でも、「もっとも大事なことは、コースについて友人やパートナーと語り合うこと」とブレネーも言っているではありませんか!というわけで、Facebookのグループでは、とりあえずこのコースについて語ってみたいなと思っていますので是非参加為て下さいね。(このサイトからコースを選んで、そのままチェックアウトに進めば$0になります。)

いつも通りコメント、メール歓迎です。

クリエイティブな人生のススメ: Big Magic [1000冊紹介する003]

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前回のブログ「人生でやるべきことが見つからない人へ」でも紹介した「食べて、祈って、恋をして」の著者、エリザベス・ギルバートの最新作「Big Magic: Creative Living Beyond Fear」を読み終えました。

彼女のかつての最初のTEDトークは、「創造性をはぐくむには」というタイトルで、私もこれはとても好きなトークのひとつですが、このBig Magicもその創造性ーCreativityに関する本です。

ギルバートは今までにも小説を書いたり、「食べて、祈って、恋をして」のような自分の経験に関するノンフィクションを書いたと思ったら、前作は「The Signature of All Things」というタイトルの、植物学者に関する小説だったりで、なかなかバラエティに富んだ作品を送り出している人ですが、今回のBig Magicも、自分の経験に基づいた話が沢山紹介されているノンフィクションです。

私自身、2015年の言葉の一つを「Create」と決めて、今年は様々な創作活動に力を入れることにしていたので、なかなかタイムリーなトピックです。

一体どんな内容なのかと思って読んでみると、各章の中がとても短い(時には1ページのみ)トピックでまとめられており読みやすく、真っ先に頭に浮かんだ感想は「これって、スティーブン・プレスフィールドじゃん」ということ。

プレスフィールドもいわゆる自己啓発系(これは日本では必ずしもポジティブな言葉ではないかもしれませんが)の作家の中では非常に有名な作家で、「自己啓発系」だからといっておざなりにするにはもったいない作家です。有名な著書に「The War of Art」(邦訳版は「やりとげる力」)「The Authentic Swing」などがあり、これらは私も個人的に超お勧めですが、それはさておき。

創造性(クリエイティビティ)とはいったい何でしょうか?

巻頭に、こんな質問が載っています。

Q. What is creativity? 

A. The relationship between a human being and the mysteries of inspiration. 

ギルバートは、人は全て心の奥深くに埋められた宝石のような創造性をもっており、それを掘り出して何かを創り出すことが必要であると説いています。

最初の章で、リズ・ギルバートは、ニアミスだったものの結局は会うことのなかった同じ名字のジャック・ギルバートという作家について触れています。大学で教える傍らひっそりと自分の小説を書いていたジャック・ギルバートは、生徒達にクリエイティブな人生の勧めを常に説いていたそうです。

ジャック・ギルバートはとある詩のクラスのあとで一人の生徒を呼び出しました。とてもよく書けている、と彼女の作品を褒めたあと、彼女は将来何をしたいのか聞いたそうです。生徒は、ためらいながらも作家になりたいと伝えました。するとギルバートは「そのための勇気はあるかい?作品を前に出していく勇気が。君の中には宝物が隠されていて、君がきっと”Yes”と言ってくれるのを待っているのさ」と伝えたそうです。

ここでいう「創造」とは、必ずしも絵画や彫刻のような「美術」的なものとは限らず、音楽、クラフト、執筆、イラスト、アクセサリー創り、ガーデニング、写真、演劇、料理、スポーツなどなんでも良いのです。

でも、多くの人が、たくさんのことを怖がっています。あえてクリエイティブな人生を送らないのは、怖いから。

何が怖いかというと:

—自分は才能が無いのではという恐れ

—せっかく作品を世に出してもそれが受け入れられなかったり、反発されたり、嫌われたり、無視されるのではという’恐れ

—自分の創造性が活躍できる場所がないという恐れ

—他人の方が自分よりうまくできるという恐れ

—すでに他人は似たようなことをやっているという恐れ

—誰もまじめに受け取ってくれないという恐れ

—成功しないのではという恐れ

—恥ずかしいという恐れ

—きちんとしたトレーニングや教育を受けていないという恐れ

—誰かのマネをしているだけだと言われる恐れ

—周りの人になんと言われるかという恐れ

—すでにピークを過ぎてしまったのではという恐れ

—すでに年を取り過ぎているという恐れ

—まだ若すぎるという恐れ

—一度大成功したので今度はうまくいくはずがないという恐れ

—今まで一度も成功していないので何故いまさら挑戦する必要があるのかという恐れ

etc etc…

もう、怖いことばっかりですね。

著者のギルバートも、以前は怖がってばかりの少女だったといいます。でも、そのうち、恐怖というものはつまらないものだと気がついたといいます。何かを恐れて何も行動を起こさずにいると、もちろん何も起こらないので、ひどく退屈だというのです。また、あなたが感じている恐怖は他のみんなも感じている恐怖であり、まったくオリジナリティがありません。自分のなかに、ひっそりと、またふつふつとわき上がる「これやってみたい」「面白そう」という好奇心は、人それぞれ違っており、オリジナリティのかたまりのようなものです。

二章目のEnchantmentでは、クリエイティビティ、そしてインスピレーションがどのような動きをするのかについて書かれています。TEDトークでも紹介されている詩人のRuth Stoneの話が再度この本でも紹介されており、インスピレーションは突然降ってくるもので、「それ」がやってきたら急いでペンをつかみ、なんとしてでもそのしっぽを捕まえなければいけない、というのは私も特に好きなエピソードです。

そしてタイトルの通り、ときにインスピレーションと創造性は、まさに魔法のような働きをします。ここに書いてしまうとネタバレなので書きませんが、ちょっと信じられないような逸話が紹介されています。

第三章は「許可」について書かれており、クリエイティブな人生を送るのに、誰の許可もいらないんだよ、ということが説かれています。また、クリエイティブなことをするのに「世界を救うため」「人を助けるため」などという大それた理由も必要ないと言います。ただ、自分がやりたいから、絵を描く。本を書く。スケートを習う。料理する。家のペンキを塗る。手紙を書く。歌のレッスンを取る。写真を撮る。それで良いんです。

第四章はPersistence、粘り強く続けることについて書かれています。この章は主に著者の作家としてのキャリアについて書かれており、なかなか興味深い逸話が載っています。

第五章は「信頼」、Trustについて書かれています。前回のブログでご紹介した「情熱vs好奇心」の話はここに書かれています。著者の前作の植物学者を題材にしたThe Signature of All Things、という本も、今までとはちょっとジャンルが違って面白いなあと思っていたのですが、この本を書くことになった経緯も、好奇心がもとだったそうです。

また、失敗から立ち直る方法として、とにかく、なんでも良いからやってみる、失敗にこだわりすぎず、気分転換に何か他のことをやる、などが紹介されています。私もこの数週間ちょっとスランプ気味ですが、開き直って、編み物などやっています。すると、自分の中の別のチャンネルが開いてくるような気がするのが不思議です。

内容的には、そこまでま新しいことが書かれているわけではありませんが、著者独特の軽くユーモアに満ちた語り口で、スイスイ読めます。

最近右脳を使うクリエイティブなことをやっていないなという方、人生をもっとクリエイティブに生きてみたい方は是非いちど読んでみて下さい。

人生でやるべきことが見つからない人へ

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オプラ・ウィンフリーと言えば世界で最も有名な黒人女性でテレビ司会者ですが、「オプラ・ウィンフリー・ショウ」が終了してからは、専ら自分の局「オプラ・ウィンフリー・ネットワーク(OWN)」で活躍しています。女性にとても人気があるオプラですが、私はあまり彼女の番組を見ないのでファンではないのですが、彼女がプロデュースしているSuper Soul Session というTEDのような講演シリーズでは私が大好きなブレネー・ブラウンが登壇したりしています。

今日はそのSuper Soul Sessionsで講演したエリザベス・ギルバートのビデオをご紹介します。

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エリザベス・ギルバートといえば「食べて、祈って、恋をして」で有名なベストセラー作家ですが、Facebook、インスタグラムをはじめ、ソーシャルメディア上でも読者と幅広く交流していることで人気があります。

この日の彼女のトークは、「ハチドリの飛行」というものです。

登場するなり「今日は、絶対に自分がするとは思わなかったことを話します。『情熱』に対する反対論です。」と切り出します。

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私の好きな絵本紹介 [eigoehon#001]

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このブログでは読んだ本を1000冊紹介するというプランを先日紹介しましたが、それとは別に、大好きな子供向け絵本の紹介も始めたいと思います。

我が家には二人の息子がいますが、(上は大学生、下は小学2年生)毎晩寝る前に絵本を読むのが習慣になっています。ずっとカナダで生活してきたので、読む本は99%英語の本です。

絵本って、なんだかわくわくしますよね。短いものがほとんどなのですぐ読めるし、絵が大きいし。なんといっても子供と一緒に読めるのがいい。

人ぞれぞれ好きな絵本は違ってくると思いますが、私が好きな絵本で欠かせないポイントは:

1)ストーリーが子供だましでなくしっかりしている

2)絵が美しい

の二つです。

基本的にここで紹介するのは英語の絵本ですが、邦訳版が出ている場合はご紹介します。

記念すべき第一回は、The Big Orange Splotです。

The Big Orange Splot by Daniel Manus Pinkwater

タイトルを直訳すると「大きなオレンジ色のしみ」です。

ストーリーはとある街のとある住宅街からはじまります。

主人公のプラムビーンさんは、全ての家がみんな同じ外見のストリートに住んでいました。そのストリートに住んでいる人達は、そのことをとても誇りに思っていました。”This is a neat street”(ここはこぎれいなストリートです)とみんな言っていました。

ところが、ある日何故かペンキ缶をくわえた鳥が、プラムビーンさんの家の屋根に缶を落としてしまい、屋根におおきなオレンジ色のしみをつくってしまいます。

プラムビーンさんの近所の人達は「大変だったね。すぐに屋根を塗り直さないと」と言いました。

ところがプラムビーンさんは「そうですね」と言ったものの、すぐに作業には取りかかりませんでした。プラムビーンさんは、オレンジ色のしみを、長いこと見つめていました。

ついに、近所の人達が「プラムビーンさん、お宅の屋根、早く塗り直してくれませんか」と言うようになりました。

“O.K.” と答えたプラムビーンさん。やっとペンキを買ってきて、夜のうちにペンキを塗り出しました。翌朝、近所の人達はプラムビーンさんの家をみてびっくり。

プラムビーンさんの家はまるで虹のようでした。ジャングルのようでもありました。何かが爆発したようでもありました。

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オレンジのしみはそのままで、さらに小さいオレンジのしみやストライプ、ゾウやライオン、綺麗な女性、さらにスチームショベルの絵まで描かれていました。

近所の人達は大騒ぎ。「ついにプラムビーンも頭がおかしくなった!」

プラムビーンさんはご近所さんの騒ぎを気にもとめず、さらに大工用具まで購入します。

ついには椰子の木やハンモックも購入し、ハンモックでレモネードを飲んでいるプラムビーンさんに、近所の人達は激怒します。「これはあまりにも行き過ぎだ!」「ここはこぎれいなストリートだったのに!」「一体どういうつもりだ?」

プラムビーンさんはこう答えます。

「私の家は私であり私は私の家です。私が住みたい場所が私の家であり、すべての夢の象徴なのです。」

絶句した近所の人達は、プラムビーンさんの隣に住んでいる男性を、説得のために送り込みます。

男性はプラムビーンさんとレモネードを飲みながら一晩中話し合っていました。

そしてその翌日。。。

その男性の家はまるで船のような外見にすっかり変わっていました。

IMG_4373さらに激怒する近所の人に、その男性もこう答えます。

「私の家は私であり私は私の家です。私が住みたい場所が私の家であり、すべての夢の象徴なのです。」

最終的にはそのストリートの人達がひとりづつ個性的な家を作り出し、最後にはそのストリートすべてがすごい家ばかりになるのですが、みんな幸せ、というハッピーエンドなお話です。

この本は1977年に発行され、ヘタウマ風の絵がとても良い味をだしています。子供向けの絵本ですが、テーマは充分大人でも楽しめるものです。

プラムビーンさんが言う台詞の(日本語訳が難しいですが)

“My house is me and I am it. My house is where I like to be and it looks like all my dreams.” というのがこの本のテーマです。つまりそれぞれの個性を大切にしようということですが、みんな同じ外見の家を変えただけで近所の人達が激怒、というのは充分現在の社会でもありうることで、とても風刺が効いていると思います。

そもそもペンキ缶をくわえて飛んでいた鳥とか、ツッコミどころもあり、またみんなの個性的な家の絵も楽しい本です。

みんな同じで統制が取れていることを善とした時代、社会もありますが、私の子供達には、「じぶんらしさ」を大切にしてもらいたいなと実感させてくれる本です。

著者・絵:Daniel Manus Pinkwater

34ページ

対象年齢:4−8歳

邦訳版:無いみたいです。

これからもどんどん紹介していきますのでお楽しみに。









Rising Strong(3): 助けることと、助けを求めること

IMG_4356ブレネー・ブラウンの最新書、Rising Strongの紹介を3回にわたって書いています。パート1 パート2


本書の後半は、様々なケーススタディとして、プライベートでまたは仕事で傷ついたり、失敗したりした人達がいかにして力強く立ち上がっていったかを紹介しています。アルコール中毒なのに助けをもとめようとせず、両親とも話そうとしない姉をもった女性の話や、仕事の大きなプロジェクトで自分の意見を言わなかったがためにチームに大きな負担をかけた男性の話など、まさにFace downで突っ伏した状態から、いかに勇敢に立ち上がっていったか、本人談とともに紹介されています。

失望と期待、哀しみ、許しなどがキーワードとなり、このような様々な感情からいかに回復するかが詳しく説明されています。

第8章では、とくに助けを請うこと、特権(Privelege)、一方的な判断を下すこと(Judgment)などについて書かれています。これは、特に私にも個人的にぐっと来た内容でした。著者はホームレスの人達と目をあわせることなく、自分は充分な手助けをしていないと感じ、恥(Shame)を感じます。

私にも全く同じ経験があります。
ビクトリアは気候が温暖なため、ホームレスの人達も多いようです。ダウンタウンを歩いていると、道ばたで小銭を集めている人達を沢山みかけます。ダウンタウンでなくても、車を運転していると信号待ちのたびに手作りのサインをもった人達が小銭をくれと言ってきます。

著者と同じように、私もできるだけの手助けはしているつもりでした。小銭があれば渡し、グラノーラバーやガムなどをいつも持ち歩いて、小銭と一緒に渡すこともあります。ホームレスのシェルターでボランティアしたこともあります。
それでも。

小銭をあげた時は、もっとお金をあげられない自分に対して。
お金をあげる、という行為に関して。自分の特権に関して。
そしてお金を渡せないときはそのときで、ホームレスの人達にかまってあげられない自分が冷たい人間のような気がして。

私も必ず、毎回恥を感じていました。助けてあげても助けなくても、毎回恥を感じていたのです。

この章では、著者自身の 半年以上にわたる特権(Privilege)と助けを求めることに関してのRumbleが詳しく描かれています。
著者がたどり着いた結論は、自分が助けを求めることが弱いことであったり、またそのことに関してネガティブなイメージを持っているからこそ、恥を感じていたのだというもので、これも私自身、はっとしたことでした。

人を助けることは簡単です。でも、助けを求めることはとても難しい。なぜなら、助けを求めることは弱さを認めること、また喜ばしくないものだと、一方的に決めつけているからではないでしょうか。

困っている人を助けるのが苦にならない人は、沢山いるでしょう。困っている人達に対して、「面倒なやつだ」「弱い人間だ」と思う人はあまりいないのではと思います。それではなぜ自分が助けを求めることがそんなに大変なのでしょうか?

助けることに価値を見いだしている人は、助けを求めている人をジャッジしてしまっていることになる、という著者の研究結果には納得すると同時に反省もさせられました。
また、著者の研究グループでも、「どのような人を信頼するか」という問いに関して、最も多かった答えが「助けを求めて来る人」という結果がでたそうです。

最近みた著者のビデオの中でも、「人に助けを求めない人を信用できない。それは自分を愛していない人が私にI love youと言ってくるのと同じだから」という言葉があり、これも本当にそうだな〜と深く頷いてしまいました。

3) Revolution

Rising Strongプロセスの最後はレボリューション、革命です。

これまで学んだRising Strongプロセスを、プロセスのままで終わらせず、学んだことを実行(Practice)してこそ、力強く立ち上がることができるのだと最後は締めています。

最後にはManifest for Brave and Brokenheartedというマニフェストも載っています。

これまで読んできたプロセスも、ただ読んで納得するのではなく、日々の生活に実際に使っていくこと。

そして初めて、心からの生き方を実践できるのではないでしょうか。

どこから翻訳書がでるのか気になりますが(まだ決まっていないなら私翻訳したい。。。)是非手に取ってみて下さい。

★★★★★

自分を少しでも変えたい、という方にオススメの本です。

本書に関して話したい〜という方のコメント、メール歓迎です。









Rising Strong (2):勝手に造り上げているストーリーを発見する

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前回はブレネー・ブラウンの最新作Rising Strong(邦題:立て直す力)にて、勇気を出して挑戦した時に、それでも前のめりに倒れてしまった場合にどうやって立ち上がるか、そのプロセスの第一歩をご紹介しました。

まずはReckoning、位置確認をして自分がどんな感情を体験しているのかを自覚します。怒っているのか、恥を感じているのかなど、自分の感情に好奇心をもって正面から向き合います。

Rising Strongプロセスの第2歩はRumbleです。

2)Rumble

Rumbleとは日本語に訳すと「ぶるぶる震える」とか「轟音を立てる」といった意味ですが、ここでは前のプロセスのReckoningで発見したものをさらに揺さぶってその真実を発見するといった意味です。

著者はまずSFD(Shitty First Draft)という、編集の入らない思いっきり正直な心の内を書き出すことを勧めています。他人に読まれるものではないので、文法なども気にせずにとにかく正直に、自分の中で何が起こっているのか書き出します。

ここでおそらく本書のなかで最も重要なポイントが出てきます。人間というものは元来物語が必要な種であることを説明した著者は、私たちはたびたび自分の頭の中で勝手にストーリーを創り出してしまうのだと言います。限られたデータと想像されたデータをブレンドして筋が通り感情的に満足できるストーリーをなんと呼ぶでしょうか?陰謀説です。

先に書いた「トラビス湖での話」でも、著者は夫に無視されたと感じたあと、泳ぎながら自分の頭の中で勝手なストーリーを創り出してしまいます。「私のこと水着が似合わないって思ってるんだわ」「なんて冷たい夫なの」など。

このSFDを書くときに、「The story I’m making up is..(私が創り出しているストーリーは。。。)」という問いかけは、非常に便利です。本書に出されている例をひとつ挙げると、著者はアメリカの退役軍人をささえるチャリティ団体 Team Red, White and Blue(Team RWB)を勇気ある挑戦と心からの生き方をするべくサポートしてきたそうなのですが、この団体の役員の一人は、「私が創り出しているストーリーは」を知って非常に役立っていると言います。

まだ比較的新しい非営利団体の最初のスタッフとして、この役員の男性は常にできるだけ倹約するようにしていました。ある程度団体が大きくなり、財政が安定してきた今でも、古い癖が抜けず、会社のクレジットカードで自分の食事代を払ったりはせずにいたそうです。ある日、ワシントンDCに出張に行った際、チームメンバーの一人が話をしたいと言ってきました。何かあったのかと問いかけると、彼は「出張の時は会社のクレジットカードで食事代を払ってもらえませんか」と言ってきました。何故かと問いかけると、「だって、私が創り出しているストーリーは、私が自分の食事代を会社のカードで払うたびに、あなたは私のことを非難しているからです。」この男性はもちろんそんなことは夢にも思っていなかったのでとてもびっくりしたそうですが、このツールを使うと、お互いに勝手なストーリーを造り上げることを防ぎ、正直な会話ができると思うのです。こういうことって、普段の生活でも誰にでもあることだと思います。

Reckoning、RumbleというRising Strongプロセスを紹介したあとは、ケーススタディとも言える逸話が数章にわたって紹介されています。

「ストーリーテラー研究者」と自称するだけあって、著者の逸話はいつも面白いのですが、面白いなかにも正直で、時には胸が痛くなるようなエピソードが綴られています。
特に、第6章で紹介されているエピソードでは、講演先での失敗とそこで出会った人との経験(ネタバレはしませんが、楽しい話ではないです)を通して、とても大切な質問を投げかけています。
「一般的に言って、世間の人達は彼らなりのベストを尽くしていると思いますか?」

本書を読んでもらえればわかると思いますが、この質問にどう答えるかによって、「心からの生き方」にどのくらい近いのか、参考になると思います。
この章は私も読みながら思わず涙してしまったくらい、心に響くものがありました。私にも思い当たる節があったからです。

パート3に続きます