ブレネー・ブラウン ブッククラブ2021年7月受付開始

2021年7月から2つのブッククラブの受付を開始します。

2020年秋からずっと続けているブレネー・ブラウン ブッククラブですが、2つのグループ(2020年秋開始グループと、2021年春開始グループ)でそれぞれ別のブレネー・ブラウンの本を読んできました。今月で両方とも読み終わりますので、2021年7月から、新しい本をそれぞれ読んで行きます。

どちらのグループも若干名スペースがありますので、興味のある方むけに申し込みを開始します。

Dare to Lead

2020年組:Dare to Lead

2020年組ではブレネー・ブラウンの現在の時点での彼女の最新の本(共著を除く)、Dare to Leadを読んでいきます。

このグループではDaring Greatly(本当の勇気は弱さを認めること), Rising Strong(立て直す力), Braving the Wildernessと3冊の本を去年の秋から読んできていて、今回で4冊目になります。

Dare to Leadはこちらに感想を書いていますが、私は最初読んだ時は「前の本の繰り返しになる話が多いし、ビジネス向けだし、あえて読まなくても良いのでは」と思っていました。しかし、今回久しぶりにこの本を手に取ってみて、そして、今年に入ってDaring GreatlyとBraving the Wildernessという2つの本を(Daring Greatlyは特に、もう何回読み直したかわからないくらいですが)読み返してみて、会社や学校、団体での「カルチャー」がいかに大切かということを実感しました。また森義郎氏の女性蔑視発言などが明るみになった際、「周りの人は何も言わなかったのか」などが問題になりましたが、精神的安全があるかどうか、意見を言える場なのかどうかということが、今、これまで以上に大切なことになってきていると感じました。

私は常日頃から「声を上げよう」「モヤモヤするのは自分が声を上げないから」と言っていますが、よく「でも上司や年配の人にどうやって声をあげれば良いんですか」というコメントを頂きます。確かに日本は年功序列社会で目上の人への尊敬ということに他の国に比べて重きをおかれていますので難しいと感じる方が多いようです。それでも私はその場のカルチャーを変えて行くには、私たちひとりひとりが勇気を出して、「これはおかしい」ということを疑問を投げかけていくしか、社会を変える方法はないと思っています。この本はこれまでのブレネーの教えを網羅してまとめつつ、そのヒントを与えてくれる本だと思っています。私が持っているDare to Leadの本を見てみると、付箋やページの角の折り目が沢山ついています。最初読んでから内容を忘れてしまっているところも沢山あると思うので、今回ブッククラブのみんなで読み進めていくことを楽しみにしています。これまでのおさらいをしつつ、よりみんなでの対話が多くなる会になるのではと思っています。

開始日:日本時間2021年7月4日(日)10:00AM-11:15AM 北米時間2021年7月3日(土)6:00 PM-7:15 PM PDT

期間:約8週間(諸事情でずれる可能性があります)

参加費: $35

こちらのグループは去年から続けているコアなグループが10人ほどいますが若干名スペースがあります。

参加希望の方は、こちらのフォームからお申し込み下さい。

Rising Strong

2021年組: Rising Strong (邦題:「立て直す力」)

こちらのグループでは2021年4月からこのブッククラブの最初の本、Daring Greatly(本当の勇気は弱さを認めること)を読んできました。

最初は殆ど知らないもの同士の集まりでしたが、毎週会ううちに親近感が沸き、とても穏やかな良い連帯感が生まれてきました。

Daring Greatlyは「勇気を出して、アリーナに出て行こう」というのがテーマですが、次に読むRising Strongは、「勇気をだしてアリーナに出て行った後に、それでも失敗したらそこからどう立ち直るか」を説いた本で、ブレネーの本の中でも最も実用的な本だと思います。個人的にも、学びがものすごく多かった本で、今でも読み返すたびに涙ぐんでしまうような章がいくつもあります。

私のスケジュールの都合で、こちらのブッククラブの時間帯は北米東海岸の方にはフレンドリーでない時間帯なのが恐縮ですが、こちらも若干名ならスペースがありますので、都合の合う方はご参加下さい。

開始日:日本時間2021年7月3日(土) 12:00PM-1:15PM 北米時間2021年7月2日(金) 8:00PM-9:15PM

期間:10週間(諸事情でずれる可能性があります)

参加費:$35

Rising Strongの方に参加希望の方は、こちらのフォームからお申し込み下さい。

ブッククラブの概要は、こちらに書いています。

【1000冊紹介する023】シンデレラ 自由をよぶひと

シンデレラ 自由をよぶひと 河出書房新社

子供の頃、数あるおとぎ話のなかで、シンデレラが一番好きでした。Underdogというか、いじめられていた人が突然プリンセスになるというところがスカッと気持ちよかったのかも知れません。

Twitterで仲良くさせて頂いているNY在住の弁護士兼翻訳家・エッセイストである渡邊葉さんが、このたび新しいシンデレラの絵本を翻訳されたとのことで、送っていただきました。

ポッドキャストにも来ていただいたのでぜひ聴いてみて下さい。

この本は邦題は「シンデレラ 自由をよぶひと」となっていますが、原題は”Cinderella Liberator”で、「説教する男たち」で有名なフェミニスト作家のレベッカ・ソルニットによるものです。翻訳はさん、解説の訳は渡辺由佳里さんです。

ポッドキャストでも葉さんが仰っていますが、ある日突然Fairy Godmotherがやってきて素敵なドレスと靴と馬車を出してくれて、舞踏会へ連れて行ってくれるという元来のシンデレラのストーリーは大人になって考えて見るとたしかにかなり棚からぼた餅的なところがあります。いじめられて悲しんでいたら魔法使いが全て解決してくれ、最後は王子様に見つけて貰ってめでたしめでたし。and they lived happily ever afterーそしてその後一生幸せに暮らしました。って、ほんとう?とシニカルな現代人の私は思ってしまいます。

「説教したがる男たち」で「マンスプレイニング」という言葉を作ったソルニットはもとは姪のためにこの物語を書き直すことにしたそうです。

「生きにくい」時代と言われる現代。女性は、昔に比べると少しは選択肢が増えたとは言え、まだ結婚や出産その他の社会からのプレッシャーを感じて生きていると思います。Liberatorとは解放する人、自由にする人という意味がありますが、ソルニットは解説で「私はこの本を解放についての物語にしたいと思いました」と書いています。この本ではシンデレラだけでなく、王子様も、いじわるなお姉さん達も自由になります。ネタバレになるのでどういう結末になるかは明かしませんが、とっても楽しい物語です。アーサー・ラッカムの影絵風のイラストもとても素敵です。ぜひ手に取って読んでみて下さい。

絵本ですが、字は多めなので8歳くらい、小学校高学年から向けだと思います。