ブレネー・ブラウンの教えを実践していくBrave Culture Makers受付開始

先日お知らせしたとおり、2024年4月から、ブレネー・ブラウンの教えを生活に生かしていく練習をするための8週間プログラム、Brave Culture Makers を開始します。

ブレネー・ブラウンの本を読むようになって、10年ちょっと。

日本に蔓延するShame文化を変えたいと、ずっと思っていました。たとえば、人の噂話ばかりする文化が蔓延している会社や学校。営業成績を何かと持ち出す上司。間違いを犯すのが怖いため新しいことに何も挑戦できない子供。年収や学校の知名度ばかりに固執しているのに、本当に思っていることを打ち明けられない文化。

これまでにブッククラブに参加してくださった方は、私が何度も言うのを聞いたことがあるかと思いますが、この文化は100年くらい経たないと変わらないと思います。でも、ブッククラブに参加してくださっている方がそれぞれの身の回りで、それを草の根レベルで行動することで、文化を変えることができると私は信じています。

その練習をするのが、Brave Culture Makersプログラムです。

8週間に渡り、さまざまなトピックでブレネーの教えをおさらいし、ディスカッションをしていきます。

それぞれの週のトピックは以下です。(若干変更になる可能性があります):

  1. Shame
  2. 信頼
  3. ヴァルネラビリティ
  4. エンパシー
  5. 期待
  6. 価値観
  7. 完璧主義
  8. Belonging(帰属)

毎週、各セッションの前にディスカッションのヒントになるような簡単な質問を送ります。各セッションはいま感じている感情を二つの言葉でシェアする2-Word Check-inから始まります。

その後ブレネーがその週のトピックについてどう書いているかを簡単に説明し、その後はディスカッションです。それぞれの問題をシェアしながら、どうやったら勇気ある文化を作っていけるかを一緒に考えて行きましょう。

どういう人に向いているか

このプログラムでは、ブレネーの言っていることを理解してそれだけで満足するのではなく、あなた自身の生活にて実践する人を増やしていくのが目的です。なので、毎週「このあいだのやつ、実践できた?」と聞くことになります。

誰が実践できて誰が実践できなかったかを記録したり、また実践できなかった人を責めるなどということはしませんが、「今週はできなかったけど次回はがんばる」と思える人を募集しています。また、ほんとうの自分って誰だろう?という好奇心のある方、心からの生き方がしたい人、違和感をそのままにしない人、感情について正直な話をしたい人、そして属している組織での文化を変えたい人におすすめです。

どういう人に向いていないか

3回以上欠席することがわかっている

これも、毎回100%の出席率の人しか応募するなと言っているわけではありません(それは完璧主義に当たるので、私がやろうとしていることの正反対になります)でも、限られたスペースを有効に割り当てるため、あらかじめ欠席が多くなるとわかっている方はご遠慮ください。

実践する気、ディスカッションに参加する気のない人

今回のプログラムは、これまでのブッククラブと違い、実際に行動することを求められます。また、あなた自身の体験をシェアすることが奨励されます(強制はありません)。そういったことが面倒くさいと感じる方には向いていないと思います。人生は「めんどくささとの戦い」だと私は思っています。このセッションでは、感情について話したり、わからないことをわからないと言うなど、「めんどうくさいこと」をあえてたくさんやっていきます。そういったことが苦手な方、自分の感情について話すのが嫌な方は、向いていないと思います。

このプログラムでは「できないこと」について責めることは一切ありませんが、「努力しないこと」については厳しいですので、愚痴だけ話したい、という方も向いていないと思います。

プログラム開始日 

北米時間 2024年4月6日 6:00PM-7:15PM PDT(このプログラムが開始する頃には北米はサマータイムに入っていますので時間にご注意を)

日本時間 2024年4月7日日曜日 10:00AM-11:15AM

8週間

定員:20名

料金:$168

毎回のセッションは録画されますので後で観ることができます。

すべて日本語で行いますので英語でブレネーの本を読む必要はありません。

注意事項

今回のプログラムは、必ずしも先着順で参加が決まるわけではありませんのでご了承ください。

毎週、その週のトピックに関連してブレネーが書いていることをセッションの最初に解説しますので今までブッククラブに参加したことない方でも参加は歓迎です。

参加希望の方は、こちらのフォームにご記入ください。 参加が確定した方には、追ってメールをお送りします。

定員になり次第受付を終了します。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

2024年4月から、ブレネー・ブラウンの教えを生活に生かしていくためのセッションを始めます。

4月から、ブレネー・ブラウンの教えを生活に生かしていく練習をするためにBrave Culture Makers セッションを開始します。

2020年からやって来ているブレネー・ブラウン ブッククラブ。週に一回Zoomで集まって、彼女の本を一章ずつ読んでいくこのブッククラブでは、ブレネーの本に出てくる、「ヴァルネラビリティ」や「Shame」、「完璧主義」「期待」「バウンダリー」などの様々なトピックについて学び、ディスカッションを繰り返してきました。

最初は緊張する人も多いですが、そのうちお互いの生活や抱えている問題や悩みを知るようになると、本当の気持ちを話すことのできる安全なスペースになっていったと思います。これまで参加してくださったたくさんの皆さんの感想の中で一番多かったのが「こういうことを話せるスペースがが他にない」ということでした。

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2024年の3つの言葉

年が明けて4日経ちました。まだ、2024年というのに慣れませんね。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

日本は元旦から悲しいニュースが続いています。被害に遭われたみなさまが一刻も早く安心して生活できるようになることをお祈りしています。

前回の投稿(2023年を振り返る)に書きましたが、大晦日にはハピネスジャーを開け、2023年の嬉しいことを再確認しました。

今年は初めて、ビクトリア空港近くの港からWater Taxiを使って15分の島にある神明神社に初詣に行ってきました。 

その間、ずっと2024年の3つの言葉を考えていました。

毎年フォーカスする3つの言葉を選ぶという年に一度の儀式は友人クリス・ブローガンの勧めで少なくとも2015年くらいからやっています。これまでの3つの言葉は以下です:

2015: Create, Compassion, Cooking

2016: Curiosity, Courage, Believe

2017: Faith, Create, Joy(この年は3つ目の言葉を後で変えたのでした)

2018: Move, Story, Communicate

2019: Listen, Ask, Do

2020: Continue, Commit, Clear

2021: Space, Raise, Feel

2022: Real, Stay, Trust

2023: Reach, Assert, Space

今年は、最初の一つは比較的すぐに決まったのですが、残りの2つは少し時間がかかりました。こういうのは、考えすぎるのもよくないですが、「これにした方がよさそう」と周りの反応などを考えるのもよくないと思うので、自分で「これだ!」とピンと来るものが降りてくるまで、少し時間がかかりました。

その結果、いつもなら元日に発表する3つの言葉ですが、今年は数日遅れて発表することになりました。

それでは今年の3つの言葉です:

Ask

これは比較的早くからピンときていました。2019年にも一度選んでいる言葉です。

このAskにはQuestionー疑問を呈すること、それって本当にそう? と尋ねること、見せられているものは本物なのか考えること、また自分はどう感じている?と自問することなども含まれていますが、それと同時にAsk for helpー助けを求めること、自分に必要なものを請うこと、などのリマインダも含まれています。

Choice

しばらく時間がたって降りてきたのがChoiceです。今、断捨離にハマっていて、とにかく身を軽くしたい、できるだけ少ないものに囲まれて生活したいという気分が高まっています。なので最初はそれこそDeclutterなど、そのままの単語を考えていたのですが、これは昨年選んだSpaceと関連ある意味で、余裕をつくること、そのために時間やスペースを作ること、そしてそのためには何が必要で何が必要ないのか選択すること、何にイエスといって何にノーというのかを選ばなければいけないという意味でChoiceにしました。 そして、私たちは常に何かを選んでいるし(その中には「何もしない」ことを無意識に選んでいることもあるでしょう)、友人がもう何年も前に言ったことで今でも覚えているフレーズYou always have a choiceから、どんなときでも選択肢はあるというリマインダでもあります。

Playful

これは一番最後に決まりました。単に「遊ぶ」という意味のPlayではなく、Playful。私は遊ぶことにはリマインダは必要ないのですが、Playfulというと「遊び好きな」とか「おどけた」と言った意味になります。バケーションを取るとか、仕事ばかりしすぎず趣味にも力を入れる、という意味ではなく、例えば初対面の人と話すときに、もう少し余裕を持ちたいという意味であえてPlayfulにしてしました。真面目に仕事をすることも大事ですが、あまり真面目になりすぎず、常にどこかに遊びの精神を持ちたいなというところから選びました。

これからこの3つの言葉をオフィスのデスクに貼って1年を過ごします。

また、私は夢というものは人に言わないといけないと思っているので、Facebookに投稿した、今年やりたいことも、ここに載せることにします。

  • 私はセットが大好きなので、今年ももっと文化コンサルタントや通訳として映画やTVの仕事がしたいです。
  • 映画やTVだけでなく、書籍の文化コンサルやセンシティビティリーダーの仕事も楽しいので、もっとやりたいですね。
  • 去年ローンチした英語ポッドキャストDual Perspectivesをもっと配信したい。
  • 今年はもう一つ日本語のポッドキャストをローンチし、春には新しいプログラムを、そしてうまくいけば夏にはリトリートを開催したいと思っています。
  • 今年は愛する人たちともっとたくさん時間を過ごしたいです。お茶、ランチ、散歩、ただのハングアウト、ディナーなどたくさん行きたいです。

今年は元旦に神明神社で「凶」のおみくじを引いてしまったのですが、すぐに、「これって今年めっちゃいい年になるってことだな」とピンと来ました。今年はとても運が強いと感じているので2024年が楽しみです。

そしてまた年末には振り返りをします。

3つの言葉を決めた、という方はぜひコメントかメッセージで教えてくださいね。

ブレネー・ブラウン ブッククラブ2021年7月受付開始

2021年7月から2つのブッククラブの受付を開始します。

2020年秋からずっと続けているブレネー・ブラウン ブッククラブですが、2つのグループ(2020年秋開始グループと、2021年春開始グループ)でそれぞれ別のブレネー・ブラウンの本を読んできました。今月で両方とも読み終わりますので、2021年7月から、新しい本をそれぞれ読んで行きます。

どちらのグループも若干名スペースがありますので、興味のある方むけに申し込みを開始します。

Dare to Lead

2020年組:Dare to Lead

2020年組ではブレネー・ブラウンの現在の時点での彼女の最新の本(共著を除く)、Dare to Leadを読んでいきます。

このグループではDaring Greatly(本当の勇気は弱さを認めること), Rising Strong(立て直す力), Braving the Wildernessと3冊の本を去年の秋から読んできていて、今回で4冊目になります。

Dare to Leadはこちらに感想を書いていますが、私は最初読んだ時は「前の本の繰り返しになる話が多いし、ビジネス向けだし、あえて読まなくても良いのでは」と思っていました。しかし、今回久しぶりにこの本を手に取ってみて、そして、今年に入ってDaring GreatlyとBraving the Wildernessという2つの本を(Daring Greatlyは特に、もう何回読み直したかわからないくらいですが)読み返してみて、会社や学校、団体での「カルチャー」がいかに大切かということを実感しました。また森義郎氏の女性蔑視発言などが明るみになった際、「周りの人は何も言わなかったのか」などが問題になりましたが、精神的安全があるかどうか、意見を言える場なのかどうかということが、今、これまで以上に大切なことになってきていると感じました。

私は常日頃から「声を上げよう」「モヤモヤするのは自分が声を上げないから」と言っていますが、よく「でも上司や年配の人にどうやって声をあげれば良いんですか」というコメントを頂きます。確かに日本は年功序列社会で目上の人への尊敬ということに他の国に比べて重きをおかれていますので難しいと感じる方が多いようです。それでも私はその場のカルチャーを変えて行くには、私たちひとりひとりが勇気を出して、「これはおかしい」ということを疑問を投げかけていくしか、社会を変える方法はないと思っています。この本はこれまでのブレネーの教えを網羅してまとめつつ、そのヒントを与えてくれる本だと思っています。私が持っているDare to Leadの本を見てみると、付箋やページの角の折り目が沢山ついています。最初読んでから内容を忘れてしまっているところも沢山あると思うので、今回ブッククラブのみんなで読み進めていくことを楽しみにしています。これまでのおさらいをしつつ、よりみんなでの対話が多くなる会になるのではと思っています。

開始日:日本時間2021年7月4日(日)10:00AM-11:15AM 北米時間2021年7月3日(土)6:00 PM-7:15 PM PDT

期間:約8週間(諸事情でずれる可能性があります)

参加費: $35

こちらのグループは去年から続けているコアなグループが10人ほどいますが若干名スペースがあります。

参加希望の方は、こちらのフォームからお申し込み下さい。

Rising Strong

2021年組: Rising Strong (邦題:「立て直す力」)

こちらのグループでは2021年4月からこのブッククラブの最初の本、Daring Greatly(本当の勇気は弱さを認めること)を読んできました。

最初は殆ど知らないもの同士の集まりでしたが、毎週会ううちに親近感が沸き、とても穏やかな良い連帯感が生まれてきました。

Daring Greatlyは「勇気を出して、アリーナに出て行こう」というのがテーマですが、次に読むRising Strongは、「勇気をだしてアリーナに出て行った後に、それでも失敗したらそこからどう立ち直るか」を説いた本で、ブレネーの本の中でも最も実用的な本だと思います。個人的にも、学びがものすごく多かった本で、今でも読み返すたびに涙ぐんでしまうような章がいくつもあります。

私のスケジュールの都合で、こちらのブッククラブの時間帯は北米東海岸の方にはフレンドリーでない時間帯なのが恐縮ですが、こちらも若干名ならスペースがありますので、都合の合う方はご参加下さい。

開始日:日本時間2021年7月3日(土) 12:00PM-1:15PM 北米時間2021年7月2日(金) 8:00PM-9:15PM

期間:10週間(諸事情でずれる可能性があります)

参加費:$35

Rising Strongの方に参加希望の方は、こちらのフォームからお申し込み下さい。

ブッククラブの概要は、こちらに書いています。

【1000冊紹介する023】シンデレラ 自由をよぶひと

シンデレラ 自由をよぶひと 河出書房新社

子供の頃、数あるおとぎ話のなかで、シンデレラが一番好きでした。Underdogというか、いじめられていた人が突然プリンセスになるというところがスカッと気持ちよかったのかも知れません。

Twitterで仲良くさせて頂いているNY在住の弁護士兼翻訳家・エッセイストである渡邊葉さんが、このたび新しいシンデレラの絵本を翻訳されたとのことで、送っていただきました。

ポッドキャストにも来ていただいたのでぜひ聴いてみて下さい。

この本は邦題は「シンデレラ 自由をよぶひと」となっていますが、原題は”Cinderella Liberator”で、「説教する男たち」で有名なフェミニスト作家のレベッカ・ソルニットによるものです。翻訳はさん、解説の訳は渡辺由佳里さんです。

ポッドキャストでも葉さんが仰っていますが、ある日突然Fairy Godmotherがやってきて素敵なドレスと靴と馬車を出してくれて、舞踏会へ連れて行ってくれるという元来のシンデレラのストーリーは大人になって考えて見るとたしかにかなり棚からぼた餅的なところがあります。いじめられて悲しんでいたら魔法使いが全て解決してくれ、最後は王子様に見つけて貰ってめでたしめでたし。and they lived happily ever afterーそしてその後一生幸せに暮らしました。って、ほんとう?とシニカルな現代人の私は思ってしまいます。

「説教したがる男たち」で「マンスプレイニング」という言葉を作ったソルニットはもとは姪のためにこの物語を書き直すことにしたそうです。

「生きにくい」時代と言われる現代。女性は、昔に比べると少しは選択肢が増えたとは言え、まだ結婚や出産その他の社会からのプレッシャーを感じて生きていると思います。Liberatorとは解放する人、自由にする人という意味がありますが、ソルニットは解説で「私はこの本を解放についての物語にしたいと思いました」と書いています。この本ではシンデレラだけでなく、王子様も、いじわるなお姉さん達も自由になります。ネタバレになるのでどういう結末になるかは明かしませんが、とっても楽しい物語です。アーサー・ラッカムの影絵風のイラストもとても素敵です。ぜひ手に取って読んでみて下さい。

絵本ですが、字は多めなので8歳くらい、小学校高学年から向けだと思います。