このブログでも何度もご紹介しているクリス・ギレボーの待望の新刊が出ました。日本語版のタイトルは未定ですが、原書のタイトルはThe Happiness of Pursuit。ちょっと前に、Pursuit of Happinessという映画がありましたが、これは「幸せの探求」ではなく、「探求の幸せ」といった意味ですね。
クリス・ギレボーは、World Domination Summit/世界征服サミットの仕掛け人、また$100 Startup/一万円起業の著者として日本では知られていると思いますが、それ以前に、北米では「世界中のすべての国に旅する」という偉業を成し遂げたヤツ、としても有名です。
世界中の国193カ国すべて回るのに、10年近くかかったそうですが、このHappiness of Pursuitでは、そのようなクエスト=探求/冒険について書かれています。
それでは、クエストの定義とは一体なんでしょうか?
クリスによると、以下のようになっています。
私は金曜日に到着したのですが、その日はレジストレーションのあと、Body of Workという本を出版したPamela Slimのミートアップがあったので早速参加してきました。彼女のこのBody of Workという本は、自分の人生の中の様々な側面を結びつけている糸になるものをみつけて、それを単なる仕事ではなく、自分にとって大切なやりがいのある勤めとしよう、という本です。日本語版も是非早く出してほしいところです。
日本では彼の「聖書男」というタイトルの訳書がけっこう売れたらしいのですが、私はほとんど知らない人でした。でも話は面白いし(『僕は一応ユダヤ人だけど、僕がユダヤ人っていうのは「オリーブ・ガーデン(チェーンのイタリアンレストラン)がイタリアン、っていうのを同じレベル』)、この本のテーマである、特に信心深くもない彼が、聖書に書かれているすべての教えを忠実に守ったらどうなるか?を実行した結果、周りのものや人への感謝の気持ちが高まった、というのはなるほどな、と納得させられるものでした。私も基本的には無宗教ですが、日々大切に生きて、感謝の気持ちを忘れないようにしようと常に心がけているので、そうだよなあ、と妙に感心。(後日談になりますが、彼の「聖書男」の原書「The Year of Living Biblically」を買ってきて今読んでいるのですが、読んでいて吹き出してしまうほど面白く、楽しませてもらっています。)
JadahはSimpleGreenSmoothie.comというグリーンスムージー愛好者のためのコミュニティサイトを運営しています。冒頭は彼女自身が10年前に書いたという詩の朗読からはじまります。お金もなく、上手くいかない恋愛を繰り返していたという過去の正直な告白からはじまりますが、スムージーのレシピを載せたインスタグラムを始めたことで、爆発的に人気がでたそうです。彼女は、成功する前はトニー・ロビンスが「Dream Big」と言っていても、どれだけ大きな目標を設定すればいいのか、見当もつかなかったと言っていました。たしかに、あまり大きな目標だと、逆にかないっこない馬鹿げたもののように思えて来ますよね。でも彼女はあえて「Say your dreams out loud」、夢を声に出して人に伝えることが大事といいます。夢を人に伝えることで、いろんな人達がちいさな助けの手をさしのべてくれるんですね。
二つ目のポイントは「Take imperfect action」、不完全でもとにかく行動を起こすこと。大きな目標があっても、ついつい細かいことにとらわれてしまって行動を起こさないままになっていませんか?ビジネスを始めたいけど、ウェブサイトができていない、など完璧主義者の自分が邪魔をして前に進めなくなっていませんか。結局それは夢に向かって進まないための言い訳になってしまっているんですね。そして行動を起こさないと何も始まらない。かくいう私も、本を書きたいとずっと思っていたのですが、「企画書がないから」を言い訳に、いつまでもぐずぐずしていたことをJadahのスピーチのおかげで気づくことができました。これを機会に、とにかく書き出す!ことから始めたいと思います。去年のWDSで、プロブロガーの Darren Rowseさんも「1日に一つで良いから自分の夢に向かって何かをやりなさい」と言っていたことを思い出しました。1日数行でも良いから、書くことにしました。
どんな小さなリクエストでも、Rejection(拒否されること)は誰でも苦手だと思います。断られるのが怖くて、好きな人をデートに誘えなかったり、昇進を上司に言い出せなかったりというのはよく聞く話です。そこで彼は100 days of rejection therapyというプロジェクトを開始します。100日間、様々な突拍子もない要求をしていって、断られ続ければ、Rijectionが怖くなくなるだろうと彼は考えたのです。知らない人に$100貸して? パトカー運転させて、とか知らない人の裏庭でサッカーしてもいい?などなど、様々なことを聞いていったそうですが、彼自身も驚いたのは、YESという人が意外にも多かった事。クリスピークリームにて、オリンピック五輪のドーナツを作って、と頼んだときにはこんな結末に。。。(このビデオはYouTubeで5万回再生されています)
途中、去年の参加者から話を聞く、Attendee Storiesというコーナーがいくつかあったのですが、その中の一人の男性が「Self-Doubt Is Bullshit(自己不信なんてでたらめだ)」と言っていたのが心に残りました。自分に自信がなくて「私にこんなこと無理」とか「とてもじゃないけど私には実現できない」「私よりもっと優れた人達が沢山いる」などなど、みんなそういった「頭の中で自分を否定する言葉」というのを持っていると思うのですが、一度となく今回のサミットで触れられたのは、そういった否定的な言葉は必ずしも正しくない、ということです。そんな言葉を信じてはいけません。ブルシットなんですから!
彼との出会いは、2年ほど前、ふとしたことで「The Art of Non-Conformity(日本語では『常識からはみ出す生き方 ノマドワーカーが贈る「仕事と人生のルール」』というタイトルで出版されています。)」という彼の最初の本のことを知り、偶然数日後に彼がバンクーバーにブックツアーで来ると知ったことからはじまります。私が住んでいるビクトリアは小さな街なので、ツアーは来ないとのこと。島にあるビクトリアから、バンクーバーまではフェリーまたは水上飛行機などを使わなければならず、日帰りでとても行ける距離ではありません。そこまで気になる著者でなければ「ビクトリアまで来てくれればいいのに。。。残念!」とそれで終わってしまうと思うのですが、この本のテーマが、Unconventionalな生き方というところに共感した私は、バンクーバーまで一人で行くことにしました。