短い人生を、いかに幸せに生きる?

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様々なニュースで取り上げられているのでご存じの方も多いと思いますが、FacebookのCOOのシェリル・サンドバーグ氏の夫のデイビッド・ゴールドバーグ氏が47歳の若さでバケーション中に突然亡くなりました。

ゴールドバーグ氏がCEOを勤めていたSurveyMonkeyは使ったことがある、という程度ですし、サンドバーグ氏においても著書「Lean In」を途中まで読みかけたままの状態で数ヶ月たっており、とても彼女の「ファン」とまではいきませんが、彼女のTEDトークは大好きですし、尊敬するビジネスウーマンの一人であることには変わりありません。

昨日、彼女がFacebookに投稿したこちらの声明に、涙した人も多いはず。特に、「結婚式の日に、誰かが彼とは11年しか一緒に居られないと教えてくれたとしても、それでも私は彼と結婚していました。」という部分に、胸を打たれました。

ゴールドバーグ氏の死を持ってして、「人生は短い。だから悔いのないように生きよう」というリマインダにした人も多いようです。本当に、いつが最後の日になるか、誰にもわからないのですね。

私は昔から、死についてよく考えます。なぜ、人は死なないといけないのか。もちろん、これはレトリックな質問ですが、昔から、本や映画で人が死ぬシーンには弱く、あとに残された人たちのことを考えては涙するタイプです。(一応お断りしておきますが自殺願望などはないです。死が好きというのでももちろんありません。死後の世界とかにも特に興味はないです。)

カナダに住んでみて気がついたことの一つに、日本人の方が死をより身近に置いている、というものがあります。カナダでは(アメリカ人でも)お葬式に子供を連れて行かない人が多いです。また、日本のような「オープン・キャスケット」式のお葬式をあまりやらないので、20代後半までお葬式に出席したことがない、という人や、亡くなった方の顔(または体)を見るのが怖い、という人もよくいます。

私は祖母の葬式に子供のころ出席しましたし(子供心にもよく覚えています)、それ以後も多くの友人、知人を亡くして来ました。中学生の頃、同級生のお父様が亡くなり、生徒会に入っていた関係で、お葬式に学校代表で参加したこともあります。お葬式で泣き叫ぶ家族の方を見たときはやはりショックでしたが、今でもそのときのことを良く覚えています。話が少しそれますが、北米ではそのような光景が「ショッキング」であることから、亡くなったのが近しい家族でない限りはお葬式に連れて行かないという風潮があるようですが、個人的には、これはショッキングであるかもしれませんが、家族で死について話す良い機会(というと語弊があるかもしれませんが)ではないかと私は思います。

ゴールドバーグ氏の突然の死は、多くの人々にとっては衝撃的なニュースでしたが、幸せな人生であったか、と聞かれたら、「イエス」と宣言できるものであったようです。

人生の意味って何だろう?と考えることは、誰でも人生のうちで数回はあることだと思いますが、私がこの数年考え続けているこの質問への答えは、結局は「幸せになること」だと思うのです。

お金や物で幸せを得られないことは、ほとんどの人が自覚していることだとは思いますが、短い人生を幸せに生きるには、それではどうすれば良いのか。

なかなか簡単に答えがでる質問ではないですが。

まずは、自分が何をしたいのか見極めること。何をすれば自分がハッピーになれるのか探すこと。

以前のブログにも書きましたが、この数ヶ月、スランプです。(注:過去型でない)

「人生は短い」と考えると、スランプで何もできていない状態というのは、非常に焦る時期でもあります。自分の人生は永遠には続かないのだ、と自覚することを英語でSense of Mortalityといいますが、クリス・ギレボーの2010年のブログにこのようなエントリーがありました。

Chasing Daylight: Some Thoughts on Mortality
病気で死期を悟った人たちがどのような行動に出たかという二冊の本に関して書かれていますが、このブログで紹介されているひとつの引用にはっとしました。

If we were no longer here tomorrow, who would notice?
「私達が明日いなくなったら、誰がそのことに気付くだろう?」
誰が私がいなくなったことに気がつくだろう、そして何に気がつく?この質問への答えがなんであるか、そしてその答えがNobodyまたはNothingである人は、どうすればいいのか。。。わかりますよね。

今日で40になりました。今まで様々な方向を向いて壁にぶち当たってきたのは、最後にひとつ残った道を、いいかげん行け(笑)というメッセージなのだと理解しました。短い人生、悔いのないように生きたいと思います。