彼女たちは知らない -Day 12

以前も書きましたが、去年の夏頃からバイトを始めました。知り合いに紹介されて、お手伝い程度で始めたのですが、本職も忙しいのに、なんだかんだで面白いのでなんとかまだ続けています。バイトくらいなら何度もやったことがあるのに、今回はいろいろと新鮮なことが多いのです。なぜかというと一緒に仕事をしている子達は自分の子供と同じくらい年下で、かつ私が一番の新米だから。

新しい環境に入っていくのはみんななかなか勇気の要ることだと思います。人によっては新しい環境に入っていくたびに胃が痛いなんて人もいるかもしれません。私は超社交的というわけではないですが、超シャイというわけでもありません。性格というよりも、年を重ねているぶん、新しい人に会ったら自分から自己紹介して、フレンドリーに接するべきと学んだからだと思います。職場の雰囲気ってとても大事だと思うので、誰とも話さずシーンとしているよりは、話しかけて打ち解けた方が楽だと思うだけです。

新しい環境に入っていくのは緊張するという人もいるかと思いますが、私はラジオ局のボランティアに入った時も、新しいプロジェクトで様々な初対面の人と会うときも、特に緊張するということはありませんでした。でも、このバイトに入ってしばらくは、何かが違うなあと感じていました。しばらくして気が付いたのですが、ラジオ局のボランティアや仕事関係で会う初対面の人達はみんなオトナなんですよね。25歳以上のオトナだったら、初対面でも緊張することはまずないです。

バイト先が何か不思議な雰囲気だったのは一緒に働いている人達の90%が18歳から20歳ということ、それがもとで、いろいろと不思議な感情がふつふつと湧いてきました。

年を重ねるにつれて、みんな学ぶと思うのですが、一般的に若い人達の自分に対する興味というのは減っていきます。そりゃあそうですよね。親の世代に興味のある18歳とかあんまりいないと思います。

記憶に薄いですが、自分も若いころはそうだったと思います。でも43歳になった今では、年配の方のお話を聞くのは面白くて仕方ありません。年をとったからこそ、年配の方にはストーリーと知恵があると学んだのだと思います。

若い人達のために書くと、彼女たちは失礼な態度をとっているわけではないんです。あからさまに私をのけ者にしたりとかそういうことはさすがにないですが、ただ、私が年配なおかげで、彼女たちだけの内輪のジョークに入れてないなあと思うだけです。

でも良いんです、入れてないなあと思うだけで、それに嫉妬したりとかはしません。そこまで自分に自信がないわけじゃないですので。オトナですから。

それでも普通に仕事をしているあいだに、世間話くらいはします。学校の事、彼氏の事、クリスマスどうだった?とか、家族のことを聞いたりします。彼女達から私に何か聞いてくるということはないです。でも繰り返しますがそれを「最近の若い人は。。。」と言いたいわけでもないですし、私もオトナなので自分のことを聞いてくれない、とかそのくらいでいちいち怒ったりしません。そういう話ではなくて。

何が言いたいかというと、若い彼女たちの話を聞いているのがすごく楽しいんですよね。もちろん楽しい話ばかりではなくて、将来に不安を持っていたり、いい彼氏ができなくてもう変なヒトばっかり〜、とか、将来何したいのか分からない〜とか、お金無い、とか。バイトに来ている子達のほとんどは大学生ですが、中には休学中や、大学に行きたいかどうかわかんないので今はバイトだけ、という子も。

昨日一緒に仕事した子はこの春に大学卒業なんだけど、そのあとどうするの?と聞くと就活に不安を感じているようでネットワーキングとかどうしよう、、、しばらくは実家に帰って親と住まないといけないだろうけど、大学に行くために実家を離れて以来、実家に帰ってもいまひとつ落ち着かないとか。。

若い彼女たちの不安や自信のなさを、こうね、すごく感じるんです。

でも母親面はしたくないので、私はただ話を聞いて、同意するだけです。本当はハグして私もそんなときあったよ、オトナになるの大変だし辛いけど、きっとうまくいくからあなただけの居場所探してね、って言いたいけど言いません。怪しいおばちゃんと思われるから。

私は彼女達のカウンセラーでも親でもお姉さんでもない。ただのバイト先のおばちゃんです。彼女達は私がどれだけ彼女たちを見てまぶしく思って見守りたい気になっているのか、知る術もありません。They have no idea. No idea.

一回休み – Day 11

みなさんにとって2019年の最初の週はいかがでしたか。

私は本当に日本人らしくない年末年始でした。日本食料品店にお餅を買いに行くのを忘れて、ギリギリで大晦日に買いに行こうと思っていたのですが、急遽大晦日も仕事をすることになり、時間切れ。

一応、年越しそばは作りましたが、お雑煮は無し。お雑煮大好きなので哀しい。。。まだお餅売ってたら今週作ります。

うちはオットがユダヤ人なのでクリスマスもプレゼントを子供に買う以外はターキーもやらないし、家族も近くにいないので、年末年始はのんびりダラダラしただけでした。それはそれで良いんだけど、1月2日ともなると、さあ、仕事しようよ!という気になってくるのですが、大抵の人は6日までお休みを取っている人ばかりで、全然仕事が前に進まない。

私はせっかちな人間なので、物事が進まないとかなりイライラするのですが、今週はオンラインとオフラインで素晴らしい人達と交流することができて、すこし、自分に対して「おまえ、落ち着け」と言う気になれました。物事が進まずイライラしていたのは、「わたし、わたし」と自分にばかりフォーカスしていたからだ、と反省。周りに目を向けてみると、世の中には親切で、カッコよくて、頭が良くて、素晴らしい人達が沢山いるということを思い出させてくれました。「一回休み」のマスに止まったときは、そこでジタバタするのではなく、周りで良いこと、すごいことをやっている人達を見ればいいんだ、と気づいたのです。

さあ、明日から本格的に2019年始動。焦りすぎないで、地道にマスを進んでいきます。

アルファ・ウルフ - Day 10

エリザベス・ギルバートに関してはこのブログでも何度もとりあげていますが、「食べて、祈って、恋をして」の大ヒットのあと、最近は「The Big Magic」という、クリエイティブなことをつづけようという本もだしている人で、私の好きな作家の1人です。

エリザベスは「食べて、祈って、恋をして」の本にも出てくる男性とその後結婚したのですが、その男性とは数年前に離婚し、その後は親友だったRayya Eliasという作家でミュージシャンでもある女性と結婚しました。ですが悲しいことにこのラヤは膵臓がんに冒され、去年の1月4日に亡くなりました。

私の好きなポッドキャスト番組のひとつであるThe Mothというストーリーテリングの番組で、1回忌を迎えた昨日、エリザベスがラヤが亡くなった時の話をシェアしてくれました。

ラヤは病気には冒されていたものの、死ぬ直前でもタフで、口が悪く、でも愛する人のことは一生守るというバッドアスな女性だったそうで、このThe Mothのエピソードではラヤの最後を、ジョークも交えながら(私も聞いていて笑ってしまいました)勇敢にエリザベスが語ってくれています。(一部下品な言葉が使われているのでご注意)あんなにタフだったラヤが杖とエリザベスの助けなしには歩けなくなっていたものの、それでも歩道でぶつかりそうになった男性にはドスを利かせて怒鳴っていたエピソードや、彼女の最後の言葉などが語られていますが、哀しいのに大笑いしてしまうような、そして同時に美しく、涙を誘う話になっています。

このサムネイルに使われている「歩み入ったどの部屋でも、彼女がそこで最もパワフルな人物でないことは無かった。一度も。

という引用が、ラヤがどういう女性だったかを良く表していると思います。

もちろん私はラヤにもエリザベスにも会ったことはないですし、友達でもないですが、いちファンとして、2人の様子を見守っていたので、このエピソードには涙がでました。

そして、ラヤに関しては、いまだに彼女の本を読んでもいない私ですが(いつか読みます)、彼女のトークに感動して、2015年に「頭のなかの自分」というタイトルでブログを書いているのでそれもここで紹介します。

もとドラッグ中毒者でホームレスだった過去を持つラヤは、その後クリーンになり、本を出し、音楽もやり、成功を治めるのですが、それでも、「頭の中の自分」に常に、自分はここに居る価値の無い人間だと言われ続けてきたそう。そんな「頭の中の自分」に彼女があてた手紙を紹介しているビデオです。詳細はこちら。

私は落ち込んでいた時に偶然このラヤのエッセイのビデオをみて、とても勇気づけられました。

愛する人を亡くすということが一体どういうことか、私にはまだ全く想像がつきませんが、ラヤの最期を語ってくれたエリザベスに感謝したいと思います。

不思議なこどもたち – Day 9

先日、友達がこんなツイートをシェアしていました。

簡単に訳すと、

「息子を寝かしつけようとしてたら息子が昔ジェラルドという名前で生きていてコールという名前のビジネスパートナーの弟がいたんだけど二人とも自動車事故で死んだっていうので今日は寝れそうにもないわw」

というものですが、その次のツイートには

「息子:コールはママが大好きだったから死んだときすごく悲しかったんだけど僕はママを新しいママとして選んだからそこまで悲しくなかったよ。」

とあります。

このツイートは反応がものすごく、現在の時点で2万6千回リツイートされており、2000近いコメントも。いろんな人がそれぞれの「不思議なこども体験」をシェアしているんです。

私は偶然夜中にこのツイートを見つけたのですが、いくらスクロールしてもどんどんリプライが追加されて最後までたどり着けない状態でした。

コメントの一例をあげると「何年も前に僕の弟が亡くなっちゃったんだけど9ヶ月後に今度は妹が産まれたんだ。彼女は4歳くらいの時に、母に『またみんなと一緒になれて嬉しい。。。私病気だったから神様が連れて行っちゃったんだけど私はすごく悲しかったの。そしたら神様は戻っても良いって。』って言った」

残念ながら私自身の息子達にはこういった経験はありませんでしたが、もう20年くらい前に、カムループスに住んでいたころのことです。当時、プリスクールでボランティアをしていたのですが、そこにいたある女の子、当時4歳か5歳の子が持っていた人形について、その子のお母さんと話をしていました。

母「この子あの人形をムシュウって名付けたの」

私「珍しいですね、昔の日本の名前みたい。どこからつけたのかしら」

母「それがね、聞いてみたら「彼が教えてくれたの」って言うのよ!」

といったことがありました。恐っ!

私は、小さい子供には特別な力があると信じています。

私自身も、小さい時はおそらくなにか見えたり聞こえたりしたんだろうなと思いますが、全く記憶にありません。

お話や映画などでも、子供にしか見えない妖精や妖怪(トトロとか、まっくろくろすけとか)は、よく聞きますね。大人になると見えなくなるっていうのは、悲しいけど、私は信じますね。人生、そういう不思議なことを信じた方が楽しいと思うんですが、どうでしょうか?

あなたは何か不思議な経験をしたことがありますか?私は子供と関係無く、大人になってから経験した不思議なことならありますが。。。

もしなにかある方はぜひシェアしてくださいね。

片付けと読書 – Day 8

年明けということもあり、今年は身の回りをすっきりしたいと思っている人も多いようです。私はこの年末年始は、すっかりカナダ人化してしまい、お餅を買い損ねたこともあり(!!)、年越しそばを作るくらいしかしませんでした。

この100日ブログチャレンジも、新年の区切りとは無関係に12月27日から始めましたが、新しい年とともに何か新しい目標を決めることは、中にはバカにする人もいますが、私は必ずしも悪いことではないと思います。

私は新年の抱負というものは作らず、フォーカスする「3つの言葉」を考える程度ですが、それでも「今年はもう少しこうしたい」と思っていることが、できるだけスマホを無駄に見る時間を減らして、そのぶんを読書にあてたいというものです。

これまで様々な場所で何度も書いていますが、私は英語の本になるとグッと読むスピードが遅くなり、一冊の本を読むのに一ヶ月以上かかることもざらです。もちろん、面白くて止められない、という本なら別ですが、妙に詩的な文章の本などになると、読解に時間がかかり、さらに長くかかってしまいます。日本語の本は今のところビクトリアの図書館と、古本屋で時々調達したり、あとは友達に借りたりして読んでいますが、最新の話題の本をふらっと寄った本屋さんで購入する、、、などというのは私にとっては非常に贅沢なことです。日本に住んでいるみなさんが羨ましいですね。

読書の量を増やすためには、そのためのハードルを低くして、スマホを見るハードルを高くします。私は大体2−3冊の本を同時進行で読みますが、家のなかの様々な場所にそれらの本を置いておきます。料理中にふと時間があいたらキッチンにある本を読み、お風呂に入る時はまたバスルームに置いてある別の本を読む、といった具合です。

また、最近は(年ですねw)真夜中に目が覚めて寝付けないことがあるので、そういった場合、以前はスマホを意味なくスクロールしていたのですが、今はキンドルで本を読むようにしています。

また私の周りでは、Facebookを止めたり、一時休憩している人が多いですが、私は人と繋がっているのが好きなので、時々は見るようにしています。ただ、多くの人が言っているように、本当にノイズが多すぎる。なので今日はいくつかのグループから抜けたり、通知を止めたり、またページなどもいくつか消しました。無駄にスマホに引き寄せられることを減らすためですが、みなさんは他に何か良いアイデアありますか?

【おすすめポッドキャスト003】さまざまな科学について学べる Ologies -Day 7

ポッドキャストが大好きで、何かを書いている時、読書中、睡眠中、運転中以外ほぼつねに何かしら聞いています。一番聴く機会が多いのは、キッチンに立っているとき。

今回おすすめするポッドキャストは、Alie WardによるOlogiesです。

どのようなきっかけで聴くようになったのかは、私も覚えていないのですが、このポッドキャストは科学番組で、科学番組のレポーターとして知られているアリーが、毎回Ologist達をインタビューします。

オロジー、またオロジスト、というのは英語で○○学、○○学者、という際に単語の後半につく-ology , -ologistのことで、例えば生物学がバイオロジー、生物学者ですとバイオロジスト、人類学はアンソロポロジー、人類学者ですとアンソロポロジスト、となります。

エピソードの初回から順番にみていくと、第一回はボルケノロジー(火山学)、プライマトロジー(霊長類学)、古生物学 と結構王道を進んでいくのですが、そのうち、 宝石学とか時計学(!)とか 死亡学(!!) などがでてきて断然面白くなります。もちろん火山や恐竜の話も面白いのですが。最近では カラス死亡学(辞書にも載ってないw) なんてのもありました!!

そんな学問あるんかい!と毎回ツッコミを入れながらも楽しく聴いています。

そしてこのポッドキャストの何が優れているかというと、タイトルをみて「ふーん、あんま興味ないかも?」と思うエピソードでも、聴いてみると毎回必ず学びがあるし、聴いて良かったと思うことです。

そしてこのホストのアリーが素敵すぎます。女性に興味があるわけでもなく、普通に結婚している私が聴いても、アリーの笑い声が可愛すぎ。もう何この人?というくらい。インタビューも上手いし、時々追加情報として入れられるアリーの独り言も、各エピソードの前フリ、まとめも面白すぎ。英語も聞きやすいです。完璧じゃないし、ポッドキャスト以外にやっているメインの仕事も大変で疲れてるけど、科学が大好きで続けているアリーが、人として大好きです。彼女のインスタ・ストーリーも正直で素直で大好き。はい、ファンです。

各エピソードはジュラシックパークと猫が大好きでそれぞれのポッドキャストを自分でもやっているポッドキャスト界の王子様スティーブン・レイ・モリス の編集で、面白い効果音なども入ってます。

オロジーズはアリーが仕事の合間にやっているポッドキャストで、インタビューも彼女の出張や仕事の合間を縫ってスケジュールされています。家のクローゼットで録音することもあるとかw Patreonのページがあるのでぜひフォロー&サポ−トしてください。(Patreonは北米ではポッドキャストの資金集めに一番使われているプラットフォームだと思います。ポッドキャスト運営にもお金がかかりますのでね。)私もパトロンの一人で、パトロンになるとオロジストに質問をすることができます。またポッドキャストグッズ(英語ではMerchandiseを省略してMerchといいます)もオンラインで買えますので興味のある方はぜひ。

このポッドキャストを聴きだしてからの嬉しい副作用はファンのコミュニティです。 Facebook グループがあるのですが、毎日面白い科学ミームや興味深い記事、研究をやっている人や科学に興味ある人が集まるのでキャリアに関する悩み相談などが投稿されていますが、クリスマスの時期にはプレゼント交換(シークレットサンタ)や絵葉書交換も!また秋にビクトリアに旅行にくるというオロジャイト(オロジーズのファンを意味する造語)とも今メッセージ交換中です。

絵葉書交換は、 エピソード 36 – のデルティオロジー 葉書学? がきっかけで始まりました。絵葉書についてミシガンにあるヘンリー・フォード博物館の学芸員をインタビューしたアリー。私も手紙を出すことが好きなので、他の手紙好きなFB グループのオロジャイトで集まって、お互いの住所を交換してポストカードを送りあいました。私にはボストンとフロリダから葉書がとどいて、とても楽しかったです。今年もまた参加したいと思っています。

多くの面白いエピソードがありますが、特に カロロジー(美に関する研究)のエピソード は必聴です。あまりにもリスナーからの反響が多かったので、パート2ではリスナーのコメントを紹介しています。このエピソードでは社会にまん延する女性の擬物化、いくら着飾っても美しくないと感じる女性達、フェイクフェミニズム、女性自身が美しく感じればそれで良い、というけれど実際に自分が美しいと思っている女性にいかに社会が意地悪か、マタニティコルセット(あり得ん!!)、屋内配管の発達で鏡も家庭に増え、、、などなど、興味深くそして頭にくる内容ですのでぜひ聴いてみてください。

その他の私の好きなエピソードは以下です:

Ep. 6-死亡学者 コール・インペリ

Ep. 20 – 神話学者 ジョン・ブシャー

Ep. 22 – 博物館学者 ロニー・クライン

Ep. 28 -恐怖学者 マリー・ポフェンロス

いかがでしょうか?興味があればぜひ聴いてみてくださいね。

2019年の3つの言葉 - Day 6

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

2014から、日本語ブログでは書いていない年もありますが、英語ブログの方では毎年その年のまとめと翌年の3つのキーワードを発表しつづけています。キーワードは、その年フォーカスしたい言葉で、友人のクリス・ブローガン氏の薦めでやっていて、My 3 wordsと呼んでいます。今年からその年のまとめとキーワードを分けて発表することにしました。2018年のまとめはこちらからどうぞ

これまでのキーワードは以下です:

2015: Create, Compassion, Cooking

2016: Curiosity, Courage, Believe

2017: Faith, Create, Joy(日本語で書いていないので英語版のみ。最後のキーワードは後日変更しました)

2018: Move, Story, Communicate

2019年の3ワードは以下です。 :

Listen: 人の話を理解するためでなく、返事をするためだけに聴く人っていますよね。これ、ある意味社会問題なのかもしれません。2018年まとめの記事にも書きましたが、ラジオ局でポッドキャスト制作のプロジェクトに関わりだしてから、インタビュアーとしていろいろな人の話を聴く機会が増えました。そして気がついたのは、みんなストーリーを持っているということ、それも、びっくりするような興味深い話を持っている人が意外と多いということです。私達が聞く耳さえもっていれば、沢山のストーリーに巡り会えるということです。

Ask: ポッドキャスト「はみだし系ライフの歩き方」をやっていて本当に感心したのが、わからないことやモヤモヤしている時に、聞いたり、お願いすることが苦手な日本人がすごく多いということでした。自分も含め。英語のAskという単語には、質問をするという意味と同時に、お願い事をする、頼み事をするという意味もあります。今年は、極力モヤモヤを減らす年にしたいので、あれ?っと思ったら、「それはどういう意味でしょうか?」「100%理解できていないので、説明していただけますか?」「○○をしていただけますか?」「助けてもらえますか?」と言うことにしました。日本では質問したり、助けを請うことを良しとしない文化があると思いますが、私はどんどんやっていこうと思います。

Do: これは2018年最後のポットキャストでも話したことですが、「考える」ことや「やることを考える」を通り抜けて、「やる」ことに今年は集中します。今まで、本を出したいという話はいろんなところに書いているのに、実際に本を書いたのか?と言われると答えはノーなので、いい加減気合いを入れてやります。Thinkerではなく、Doerになります。

正直にいうと、他のもっと高尚な目標を掲げている人達と比べると、私の3ワードは基本すぎて恥ずかしいのですが、でもこれが今年の私に必要なもの。他人と比べることは止めて、自分のレーンでがんばっていきます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

あなたの3ワードはなんでしょうか?ぜひコメント欄でシェアしてみてくださいね。

2018年を振り返って – Day 5

毎年大晦日に明けるハピネスジャー。嬉しかったことがあるとメモしてガラスの花瓶に入れておきます。

日本では数時間で年が明けようとしています。みなさんにとって、2018年はどんな年でしたか?

今年は、本当に色々大変なことがありましたが、それでも、良いことの方が辛いことより多かった年でした。今年を振り返ってみて、自分なりの8大ニュースを挙げてみたいと思います。

1.日本に行けた

1月に撮影の仕事で日本に10日ばかり行くことができました。この仕事は本当に大変で、今思い出してもゾッとしますが、、、お友達の堀正岳さんと塚越悦子さんとお食事できたことが唯一嬉しかったことでした。このプロジェクト自体、大変でしたが勉強になりました。

2.映画エキストラの仕事

去年の秋からひょんなことで始めた映画エキストラ。不定期で起こるバイトといった感じですが、昔フィルムスクールで働いていた当時のことを思い出し、とても勉強になりました。特に春頃参加した作品はハリウッドからのプロデューサーがやってきて撮影していた、いわゆるビッグバジェット作品で、使っている機材や出演している俳優さんもすごくて面白かったです。その後TV映画などにも関わったりしました。私は女優になろうとか、自分で映画を撮りたいなどとは思わないのですが、映画業界のワークショップに参加したりして、ひょっとしたらそちらの業界にいずれ入る可能性も今模索中です。年明けにも、尊敬する監督とひとつプロジェクトの予定が入っています。

3.ポッドキャストを始めた

4月から、福岡在住の友人須藤美香さんと、「はみだし系ライフの歩き方」というポッドキャストを始めました。毎週一回、zoom で美香さんと繋いでお話したものを編集、配信していますが、ほぼ休みなく毎週続けられたのは、一人でなくて二人でやってきたから、そして、「聴いたよ」と言って下さるリスナーさんのおかげだと思っています。

ポッドキャストを始めてみて、自分達が普段モヤモヤしていることはみんなもモヤモヤしているんだなと実感できて、面白かったですし、これを機会に良い変化を社会にもたらしていけたら、、、と思っています。年明けもポッドキャストは続けていきますので、どうぞご支援よろしくお願いします。

4.うまれて初めて個展をした

去年から続けている水彩画ですが、5月に、うまれて初めて友人のすすめで個展をひらきました。友人のやっているコミックブックショップの奥のちいさな部屋でしたが、それでも沢山の人達が観にきてくれました。また春から夏にかけて、2年目のThe 100 Day projectをやり、100日毎日絵を書き、インスタグラムに投稿しました。

まだまだ絵描きとしては未熟ですが、今はただ続けていくことを目標にして居ます。2019年も The 100 Day Projectには参加する予定です。(今はブログを100日書くというをやっています。)

5.オペレッタのプロジェクト

顔見知り程度の友人から、日本をテーマにしたオペレッタ、「ミカド」の文化コンサルを頼まれたのが春頃で、それから11月までミカドにどっぷりはまった年でした。ミカドのことも、作者のギルバート&サリバンのことも、プロダクションのこともほとんど知らない状況で参加しましたが、ディレクターをつとめた友人のサポートのおかげで、ショウは大成功でした。演劇のプロダクションの方が普段は慣れているのですが、オペレッタとなるとプロレベルの歌い手さんが揃っていて感動しきりでした。新しい友達もたくさんでき、素晴らしい経験になりました。また機会があればぜひやりたいですね。

6.ウィニペグ

9月には全日系カナダ人協会のAGMで、ウィニペグに行きました。

2017年のオタワに引き続き、日系カナダ人のみなさんそしてカナダ在住日本人のみなさんとの横のつながりを強めることができたことはとても有意義な経験でした。カナダで、そして日系人はどちらかというと現在の時点では安全ですが、戦時中の日系人強制収容という過去を経験しているからこそ、現代社会で問題になっている他の異文化団体への差別には、強く抗議していこう、自分達とは直接関係なくても声をあげていこう、と皆で再確認することができました。ウィニペグにあるNationsl Museum of Human Rights(人権ミュージアム)も必見です。

7.ポッドキャスト

私はポッドキャストが大好きで、暇さえあるとずっと聴いているのですが、今年になって自分がやりたいことの一つにポッドキャスト制作というものが上位に食い込んできました。4月から始めた自分のポッドキャストもそうですが、またそれとは別に、誰もが持っているストーリーを発掘したいという気持ちが湧いてきたのです。去年から地元ビクトリア大学にあるコミュニティラジオ局CFUVにて、ボランティアをしていて、最初はラジオ番組での声優のようなボランティアをしていましたが、この秋からこの局で配信するポッドキャスト担当になり、インタビュアーとして活動しています。まだ最初のエピソードの配信がされていないので、完成作品を聴いていただけないのですが、1月には配信されるはずです。ここでも新しいクラスタの人達と出会え、毎回色々と勉強になり、新鮮です。

また、リスナーとして大好きなポッドキャスト、My favorite Murderのライブショウを観に9月にバンクーバーに行き、2000人のファンと交流そしてホストの二人とも話をすることができて、夢のようでした。また、その他の私が好きなポッドキャストでもそれぞれのコミュニティで様々な興味深い人達と交流することもでき、友達の幅がひろがりました。

8.新しい仕事

私は普段から自分のビジネスという傘の下でも様々な仕事をしていましたが(留学エージェント、翻訳、通訳、映画のセンティメント解析など)今回ふとしたご縁がもとで、ケベック州発のチョコレート屋さんで仕事を始めました。新しいスキルを学び、新しいひとたち(その大部分が自分の子供くらいの年齢)と一緒に仕事をすることはまた新鮮で、いろいろと思うことが多いです(これはいずれブログに書きたいと思っています)が、仕事自体は楽しいので、2019年も続けていく予定です。

私は毎年その年のキーワードを3つ決めるのですが、2018年のキーワードは

  1. Move
  2. Story
  3. Communicate

でした。

Moveはどこか普段とは違う場所に行くことで、これは日本、ウィニペグ、バンクーバーなどでやはりいつもとは違う景色を目にすることで発見できることが多くあると実感しました。Storyはポッドキャストを常に聴いていることから意識しだしたことですが、誰にでもユニークなストーリーがあること、自分はそれを引き出していきたいのだ、そしてそれをどううまくやっていくか、などを常に考えて行動していました。最後のCommunicateも、特に日本人は思っているばかりでコミュニケート不足なことが多いな、と「はみだし系ライフの歩き方」でも実感することが多かったので、相手に伝わっているかどうか、に気をつけるようにしました。

こうやって振り返ってみると、アートにどっぷり浸かった一年で、その面では大満足な1年でした。エリザベス・ギルバートのBig Magicにも書かれていましたが、アートとは、豊かな人生を生きていくうえで欠かせないものだと実感しています。

2018年もあと数時間にせまり、最後にみなさんに伝えたいことは、感謝、それだけです。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

2019年の3つのキーワードは、明日発表します。

2018年良かった本その3 : Starlight【1000冊紹介する-013】Day 4

2018年読んで良かった本の3冊目は、Richard WagameseのStarlightです。ワガミセはカナダではおそらく最も有名な先住民の作家ですが、カナダで育っていない私には、ほぼ全く知らない作家でした。ですが、とある尊敬する方が薦めていたことと、表紙の美しさに惹かれて手にとってみました。

日本語でもそうですが、洋書だと、詩的で美しい文体でも英語が母国語でない私には時々理解しにくいことがあります。すらすらと読める、または意味は理解できても読み進めるのに時間がかかる文体というものがやはりあるのですが、幸いワガミセの文章は前者なので、無理なく読み進めることができました。

ストーリーは、BC州の小さな街に住んでいる先住民の男、フランク・スターライトと、虐待する男から逃げ、隠れながらなんとか生き延びようとする若い母親、エミーとその娘ウィニーの話です。

スターライトは父親同然と呼べる男から譲り受けたファームで慎ましく暮らす、静かな男でしたが、ある日街で食べ物に困り食べ物を盗もうとしたエミーとウィニーに出会います。

元々心優しい男のスターライトは、二人を家に招待し、住まわせる代わりに食事や掃除などの仕事をまかせることに。スターライトは友人でファームの手伝いをするロスとも同居しているので、一気に4人暮らしに。

これまで暴力や嘘ばかりの人生を送ってきて、男性を信用することがなかったエミーと、ファームで静かで自然と共に生きてきたスターライトのふれあいが静かに、ドラマなく書かれ、読んでいて二人に共感し、好感を持たずにいられません。スターライトの親友ともいえるロスも幼いウィニーの世話をしてくれ、微笑ましい。ですが楽しいことばかりではなく、エミーが後に置いてきた男が復讐を目指してエミーとウィニーを探し追ってくる様子も各章で描かれ、そのあたりもハラハラさせられます。

自然と共に生き、昔からの先住民の教えを体感しながら生きるスターライト。そしてその生き方を少しづつ学んでいくエミー。

本当に、文章は静かで穏やかなのですが、読んでいて涙があふれてくるシーンも多くあり、リチャード・ワガミセの作家としての才能に関心しきりでした。

ワガミセは残念ながらこの本を完成させる前に亡くなってしまいました。ですが出版社は未完のままこの本を出版します。途中で終わっている章のあとに、結末に関するメモと、出版社からのメモが載っており、ワガミセの過去の作品やメモをもとに、恐らくこういった結末になっていたであろうということと、出版社が未完のまま出版するにあたり参考にしたワガミセが残した言葉が添えられています。

“I once saw a ceramic heart, fractured but made beautiful again by an artist filling its cracks with gold. The artist offering a celebration of imperfection, of the flawed rendered magnificent by its reclamation. I loved that symbol until I came to understand that it’s not about the filling so much as it’s about being brave enough to enter the cracks in my life so that my gold becomes revealed. I am my celebration then. See, it’s not in our imagined wholeness that we became art;. it’s in the celebration of our cracks…”

それによると、(意訳ですが)、ワガミセは、欠けてしまったものを金で継ぐアートを見たことに触れ(日本の金繕いでしょうか)、それは単に壊れているものを金で美しくすることではなく、欠けているもの、壊れているもの、完全でないものを祝福することである、そしてやがてそれは金で欠けている部分を埋めるのではなく、欠けている部分を見せる勇気をの大切さに気がついたと書いてあり、思わず涙がこぼれました。

とても美しいお話なので、ぜひ読んでみて下さい。私は次に、彼の有名な作品、Indian Horseを読みたいと思っています。

2018年良かった本その2 : Forgiveness【1000冊紹介する-012】Day 3

今年読んで良かった本の2冊目は、マーク・サカモト氏によるForgivenessという本です。

この本は2018年のCanada Readsというおすすめ本コンペティションの優勝作品となり、前年に出版された本にも関わらずベストセラーになりました。日系カナダ人の書いた本ということで日系コミュニティでも話題になり、多くの人が手に取ったようです。私も含め。

私は本を読む時にはある程度本の内容を知っておきたいと思うタイプです。この本は、日系カナダ人が書いた本で、第二次世界大戦中に起こった日系人の強制収容のことに触れているということまでは知っていましたが、それ以外は何も知らずに読み始めました。

本はマークのおじいさん、ラルフの生い立ちから始まり、やがて父方の祖母、ミツエの生い立ちにも触れます。最初は、「これって単に彼のファミリーヒストリーを辿るメモワールなのかな」と思っていたのですが。(それならそれで特に問題も無いのですが)

戦時中の話では、香港にカナダ軍として出征し、そのうち日本を敵に戦うことになったラルフの話と、ブリティッシュコロンビア州で日系カナダ人として産まれたミツエが、「日系」であるというだけで、敵国の国民とされ、強制的にアルバータ州に移動させられたなどが交互に語られ、読むのも辛い部分でした。

その後、話はマークの母親の話になります。最初は、「あ、こんなこと書いちゃっていいのかな」というかなりプライベートな話がでてくるのですが、読み進めていくうちに、この本のテーマがなんであるか、理解できました。タイトルそのまま、「Forgiveness」がテーマなんです。

最後は辛いシーンもありますが、はっとするほど美しくまとまっており、感動しつつ読み終えました。

9月に全カナダ日系人協会のAGMでウィニペグに行った際、マークさん本人に会うことができて光栄でした。彼はパブリックスピーカーとしても非常に才能ある方だと思いました。

日系カナダ人の歴史は、メインストリームの文化ではあまり触れられないので、このCanada Readsという賞を取ったことで、多くの方に手にとって欲しい本だと思いました。とても良い本で英語もそこまで難しくないので、ぜひ読んでみて下さい。