毎年恒例の1年の振り返りのために、ひさしぶりにブログを開きました。英語では2011年から振り返りをしています(2021年の振り返りはこちらで読めます)。相変わらずパンデミックで自由に遊びに行ったり旅行したりすることはままならないものの、2022年はこの数年では一番良い年になったと感じています。我が家ではまだ旅行や外食は再開していませんが、仕事やプロジェクトで人に会う機会が増え、今年の思い出の多くはそんな機会の中で作られました。今年特に印象に残ったことをまとめてみました。
1. 100日プロジェクト
水彩を描くようになって4、5年になります。毎年インスタグラムで開催されている #The100DayProject に今年も4回目の参加をしました。このプロジェクトはクリエイティブなことを毎日100日続けたい人なら誰でも参加でき、ランキングや賞などもありません。今年はこの100日の間にバンクーバーへの出張もありましたが、水彩キットを持って行きホテルで描きました。とても良い練習になるし、友達からも毎日絵を楽しみにしているよと言われ嬉しかったです。ただ2023年はお休みしようと思っています。
2. ブレネー・ブラウン ブッククラブとポッドキャスト
2020年から始めたオンラインブッククラブ、今年も好評で今年は週に2日2冊の本を並行して読んだりもしました。2022年でブレネーの本は一通り全て読んでしまったので、2023年1月からは再度 “Daring Greatly”から順番に読んでいきます。このブッククラブは、ただ英語の本を読んでいくたけでなく、参加者が勇気を出して話を共有する場になり、何度もみんなで笑い合ったり泣いたりして、私にとってもかけがいのない場になりました。ヴァルネラビリティは弱さではないということ、人はみんなベストを尽くしているんだということ(他人に最も寛容な推測をすること)、バウンダリーは優しさであるということ、完璧主義とShameの関係などなどブレネーの本から学んだことはたくさんあります。ブッククラブ参加者のみなさんによく「こう言う話をする場所が他にないんです」と言われるので、これからもこの共有の場を続けて行きたいと思っています。そういえば2022年は英語でのブレネー・ブラウンブッククラブもやりました。
日本語でのブッククラブは2023年も続けていきますが、おそらくこれで最後になるかもしれません。
また、はみライポッドキャストもシーズン5に入り、今年も多くのゲストさんに来ていただきました。昨夜、はみライの忘年会Zoomを開催して、「2022年で終わりにしたいこと」を順番に話していったのですが、ディープな回答が多くとても参考になりました。ちなみに私は、「自分を疑う」ことをやめたいと思っています。そして私はいつもリスナーのみなさんの温かい言葉に励まされています。本当にいつもありがとうございます。
3. 継続できた
私は子供の頃に日記を続けて書いたこともないし、自分は三日坊主ばかりやってしまう人間だとずっと思っていたのですが、今年は、継続してやることをいくつも抱え、実は自分は思っていたより継続することが得意なのではと考えを改めました。数年前に始めたジャーナリングは今でも毎朝書いていますし、今年はNike Trainingのアプリを発見して以来、10ヶ月毎日アプリを使って運動しています。手帳にもスキンケアのルーティンや本を読んだか、水をちゃんと飲んだかなどを書き込むようになり、毎日リストをチェックすることが楽しくなってきました。ジャーナリングの仕方は色々ありますが、私はMorning Pagesというアーティストのためのジャーナリングのシステムを考案したジュリア・キャメロンのスタイルで毎日3ページ書いています。前半は普通の日記を書き、後半は感謝していることのリストとアファメーションを書いています。そして1 Second Everydayのアプリを使って、毎日1秒を記録することにも成功しました。
Nikeのアプリは無料なのにたくさんのワークアウトが載っていて個性あるコーチが指導をしてくれるのがとても良いです。特に私は Alex Piccirlliのファンになり、インスタまでフォローしてしまいました。
毎朝起きると、ワークアウトをやり、朝食をとり、読書をして、ジャーナルを書くというのがすっかり日課になりました。ルーティンがあるというのは、不安定な世の中で最低限自分でコントロールできることがあるという意味でメンタルヘルスにも役立っていると感じます。
そして、毎年のルーティンである、ハピネスジャーも、大晦日の今日開けました。ハピネスジャーについてはここに書いています。1年を通して嬉しかったことや楽しかったことを集めるこの儀式も、興味のある方はぜひ2023年から初めてみてください。
4. 万年筆
ジャーナルを書くようになって、使うペンとインクの量が一気に増えました。最初は芯を取り替えられるタイプのペンを使っていましたが、あるとき、万年筆が最もサステナブルな筆記具であるということに気がつきました。その頃ちょうどマストドンを使っていたので、おすすめの万年筆やインクについて聞いてみたところ、マストドンにはたくさんの万年筆愛好家がいることが判明しました。以来今年は3本の万年筆といくつかのインクを購入しました。今使っているのはLAMYサファリのストロベリー(赤)の万年筆で愛用しているインクはセーラーの蒼墨です。万年筆というのが非常に奥の深い趣味であるということにもびっくりしました。そして、マストドンの友達が教えてくれたトロントの文房具店WonderPensにハマり、毎週のニュースレターを楽しみにしつつ今年はこの店から何度か買い物をしました。2023年は実際にお店に行きたいと思っています。好きな万年筆とインクを使って手書きでジャーナルをするということが今年発見した私にとっての大きな喜びになりました。
5. 文化コンサルタント
パンデミックでどこにも行かないということもあり、我が家では多くのTVや映画を観ます。そんな時に日本が出てくると、大抵の場合、間違った表象がされていることに昔からイライラしていました。
最近では、差別的な表現などはだいぶ少なくなってきていますが、間違った表象というのはいまでも頻繁に起こります。ある日、とあるNetflixの番組を見てあまりに頭にきたのでTikTokに投稿したところSNSでバズり、CBCからインタビューされました。 また、はみライポッドキャストでも俳優の松崎悠希さんと文化の表象について語ったエピソードは多くの方に聴いていただきました。そして今年の私のキャリアは大きく変化しました。
春にはディズニーから連絡があり、バンクーバーで撮影していた “Shogun” にて従業員関連の通訳として仕事をしました。難しい問題もありましたが、とても有意義な仕事で多くを学びました。この仕事ではブレネー・ブラウンの本から学んだレッスンを実行に移す機会も多く、まさに自分にぴったりな仕事と感じました。今後もさらにこのような仕事を続けて行けたらと思っています。
それ以来文化コンサルタント、センシティビティリーダー(文化的な不正確さ、表現の問題、偏見、ステレオタイプ、問題のある言葉などを発見することを明確な目的として、未発表の原稿をレビューするベータリーダーのこと)そしてキャスティングアシスタントとしてTV、映画そしてゲーム業界で仕事をしてきました。もともとTVと映画業界にはとても興味があったので本当に楽しく、今後もさらにこのような仕事を続けていけたらと思っています。
6. 日系カナダ人コミュニティ
2022年の最初のプロジェクトは夢:デジタルドリームズでのソーシャルメディアコンサルタントという仕事でした。7組の日系カナダ人アーティストがコラボしていくというこのプロジェクトではそれぞれのアーティストのクリエイティビティと才能に本当にインスパイアされました。
そして今年のハイライトの一つは全カナダ日系人協会(NAJC)の芸術文化教育委員会(ACE)のメンバーとして1年以上かけて企画してきた芸:アートシンポジウムでした。100人近い日本人と日系カナダ人アーティストがビクトリアのゴージパークパビリオンに一堂に会す様子を見て胸がいっぱいになりました。数多くの才能あるアーティスト達に出逢い、親しくなり、うち数人はメンターにまでなってくれ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして9月にはNAJCの役員になりました。これまでACE委員会や新移住者委員会のメンバーとしてボランティア活動はしてきていましたが、役員になったことでさらにこの団体がどのように機能しているのかを見ることができ、とても勉強になっています。これから数年にわたってこの団体のキャパシティを増やしていくという大きなプロジェクトに関わることになっており、楽しみにしています。
今年は秋にコロナに罹ったりと楽しくない出来事も起こりましたが、それでも良いことの方がずっと多い1年でした。今年は日々のルーティンが確立し、キャリアでも新しい分野に踏み出すことができました。また古い友人と再会したり新しい出逢いもあり、本当にご縁に感謝しています。
最後に、沢山観たTV・映画の中から私のなかのトップ10を記録しておきます。これはあくまで私が今年観た作品で、必ずしも今年発表された作品ではありません。
TVドラマ: (10個に絞れなかったので11作品)
- Chernobyl チェルノブイリ
- Better Call Saul S6 ベター・コール・サウル
- The Bear S1
- The White Lotus S2 ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル
- Yellowjackets S1 イエロージャケッツ
- Reservation Dogs S1
- Severance S1 セヴェランス
- Pachinko S1 パチンコ
- The Patient S1 ザ・ペイシャント
- The Rehearsal S1
- Fleishman is in trouble S1
映画:
- Three Billboards Outside Ebbing, Missouri スリー・ビルボード
- Everything Everywhere All At Once エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
- Good Luck to You, Leo Grande
- Prey プレデター:ザ・プレイ
- Thirteen Lives 13人の命
- Cha Cha Real Smooth チャチャ・リアル・スムース
- The Banshees of Inisherin イニシェリン島の精霊
- Power of the Dog パワー・オブ・ザ・ドッグ
- The King of Staten Island キング・オブ・スタテンアイランド
- Turning Red 私ときどきレッサーパンダ
このニュースレターも後半はなかなか週に一度の配信ができませんでしたが2023年はもっと書いていきたいと思っています。
1月1日に、2023年の3つの言葉を発表します。「私も3つの言葉決めたよ!」という方はぜひメッセージまたはコメントで教えてください。ポッドキャストで紹介します。