2021年の3つの言葉

ようやくカナダ西海岸も元旦になりました。今年の年末年始はこれまででもっとも正月らしくない正月になりました。年越しそばもなし、お餅もなし、おせちもなし(おせちはもう何年も食べていないけど)。混むとわかっている日本食料品店に行く気がどうしても出ず、また急遽警察署での通訳の仕事が大晦日の夕方入ってしまったので、ギリギリまで仕事でした。

このブログには毎年書いていますが、私は毎年、その年にフォーカスしたい3つの言葉を選びます。過去の言葉はこんなものがありました:

2015年: Create, Cooking, Compassion

2016年: Curiosity, Courage, Believe

2017年: Faith, Create, Joy

2018年: Move, Story, Communicate

2019年: Listen, Ask, Do

2020年: Continue, Commit, Clear

2021年の3つの言葉は、Space, Raise,そしてFeelに決めました。

Space

昨日書いたYear in Reviewでも少し触れましたが、去年差別に関してのイベントを開催したり、ポッドキャストのコミュニティで話したり、ブッククラブを始めたりしてみて、本当に一番多く頂いたコメントが「日本では/私の周りではこういう話をする場所がないんです」ということでした。

差別をやめたい、政治の話をしたいと思っていても、身近なママ友グループではそういった話をする雰囲気ではないと。ましてや自分自身のつらい経験、悩みは誰にも話せず、そっと自分の中にとどめていたり、SNSでかろうじてハンドルネームを使ってなら発言できる、と言っていた方もいました。

ブレネー・ブラウンブッククラブでは、同じメンバーで毎週会うようになるので、お互いに信頼感が生まれて、ありのままの自分、出てきた感情などを素直にシェアできるうようになります。「このグループで癒やされています」「このグループが支えです」と言って下さった方もいました。

なので2021年はそういった安全なスペースを作ることにフォーカスしたいと思っています。4月からのブッククラブもまだ募集中ですし、ポッドキャストのコミュニティでももっとみんながジャッジメントなしでシェアできるような場所を提供していきたいなと思っています。

Raise

二つ目の言葉はRaise。これはRaise your voice 声をあげよう、そしてRaise awareness 認識を高めるとか啓発するとかいう意味、またRaise each other自分だけじゃなくてお互いを持ち上げる、助けるといった意味でも使います。今年は声を上げ、黙らない女を続けつつ、様々な社会問題に関する啓発を続け、お互いを高め合えるような年にしたいです。今の時代は、社会問題に関してニュートラル、中立的な立場が取れないところまで来ていると思います。環境問題、気候変動に関して、どちらでも良い、という態度はもう許されません。自分の頭でしっかり考えて、自分の意見を発信していくことがこれまでにもまして重要になってきたと思います。また、これっておかしくない?と思ったらRaise a question 問題提起していくことも大事だと思っています。

Feel

三つ目の言葉はFeel。去年から、感情について色々考えています。北米ではそして特に日本では、感情をさらけ出すことをあまり良くないとする風潮がありますよね。子供の頃、涙を流すと「泣かないの」と言われたことはありませんか? 私もそう育てられました。いつも感情を自分の中に収めていたので、どうしても自分が言いたいことがあるとよく感情が高ぶって涙がでてくる子でした。

何故感情をさらけだしてはいけないのでしょうか?

子供の頃から、感情を抑え込んで生きてきたので大人になっても感情の扱い方が分からないという人の話を最近何人も聞きました。体は正直なので、体のなかに消化されない感情をため込んでいるとそのうちどこかに支障がきます。私が話を聞いた人は、感情の扱い方を完全に無視して生きてきたので、これまでに起こった様々な辛い経験に上手く対応することが出来ず、50代にして初めてセラピーに通い出したとの事でした。ネガティブな感情を抑え込んでしまうと、ポジティブな感情も一緒に抑え込まれてしまう、感情は選択的に麻痺することはできないのだ、とブレネー・ブラウンも言っています。

なので私は今年は様々なネガティブそしてポジティブな感情を、しっかり「感じる」ことにフォーカスしたいと思いました。辛い感情からは逃げたくなってしまいますが、がんばってしっかり受け止めるようにしたいと思っています。

みなさんは3つの言葉を考えたりしますか?ぜひあなたの3つの言葉も教えて下さい。