草間彌生の無限大 – Day 31

今日はオットと草間彌生のドキュメンタリー Kusama: Infinityを見て来た。去年の1月に日本に行った際、草間美術館に取材で行ったものの休館していて残念ながら中には入れなかった。その代わりにパンプキンはお土産に買ってきたけど。

草間氏の精神障害のことは知っていたけど、彼女の生い立ちや、家族からいかに反対されたか、ジョージア・オキーフとの交流、アメリカに来てからの苦労、その後の反戦活動や、日本から恥と言われバッシングを受けたか、などは全く知らなかったので目から鱗という感じだった。うちのオットも涙がでたと言っていた。

所々本人のインタビューが入っていたり、本人が詩を朗読しているが、まさに、生き方そのものがアート、という印象だった。Mezmerizingという単語は、辞書をひくと「魅惑する」という意味だが、虜にされるというか、目を離すことができないというニュアンスだ。彼女の作品は、まさに、メズマライジング。

今でも日本人女性がアメリカで1人で成功するのは大変だが、50年代はその何倍辛く大変だったか。彼女が作品を発表した数ヶ月後に白人男性が似たものを発表し、草間氏の功績は全くといって良いほど残らなかった。完全なセクシズム、そして人種差別も少しはあったと思う。見ていて悔しかった。

それでも彼女の迫力ある作品には圧倒され続けた。ほとんど下書き無しというのもすごい。アーティストの卵としてやはり観ていてインスパイアされたし、テクニック面でも色々と参考にもなった。彼女は今では世界で最も成功している女性アーティストらしい。日本人の女性が世界で大成功しているというのは観ていて本当に誇らしかった。

なかなかカナダでは彼女の作品を観る機会がないが、近くに来たらぜひ観に行きたいと思っている。