経済学者のスティーブン・レヴィットとスティーブン・ダブナーが最初の共著Freakonomics(邦訳:ヤバい経済学) を出版したのは2006年のことですが、私が実際にこの本を手にとったのはつい去年のことでした。リンゴとオレンジの表紙がとってもユニークだなと思って前から興味があったのですが、読んでみると「なんでもっと早くに読まなかったんだ!」と思わず後悔してしまうほど面白い本でした。
レヴィットとダブナーはその後第2弾SuperFreakonomics(超ヤバい経済学) を出版しましたが、今回ご紹介する本はその第3弾となります。
ニューヨークのコニーアイランドで毎年独立記念日に開催されるホットドッグ大食いチャンピオンに5年連続で輝いた日本人、小林尊さんの話は最初の章で紹介されています。それまで、このホットドッグ大食い大会での最高記録は規定の12分間の間に25個、というものでしたが、小林さんは、なんと最初に挑戦した年に50個という記録で世界チャンピオンに輝きます。
人とは違う考え方をする人達を化け物や奇人、という意味のフリークと呼び、そこから何が学べるのかを説いているこの本ですが、小林さんが一体どういう考え方やトレーニングをして世界チャンピオンに輝いたかが紹介されています。ネタバレはしませんが、読んでみると、確かに、普通の人の考え方とは一線を画しているなあと感心してしまいました。
他にも、「英語で最も難しい言葉は何か」、「ソロモン王とデイビッド・リー・ロスの共通点」「説得されたくない人をどうやって説得するか」など、ユニークな問題を様々なフリークを紹介しながら説いていきます。
ダブナーはもともとラジオ畑の人で、私は最初の本を読んで以来、彼のポッドキャスト、Freakonomics Radioを聴いているのですが、これもまた良くできた番組で、「宗教は本当に人を幸せにするのか?」などおもわず膝をうって「なるほど!」と叫びたくなるような興味深いエピソードばかりです。この数ヶ月はこの本のプロモーションのために、本の中で紹介されたトピックをさらに深く掘り下げているエピソードがリリースされていますが、実際にホットドッグ大食いチャンピオンの小林さんが出演したエピソードは、中でも特に面白いものになっていますので、是非いちど聴いてみて下さい。
日本語版がいつでるのかわかりませんが、英語版はこちら↓からどうぞ。