今日配信されたThis American Life のエピソード。テーマはDIYラジオということで、まだまだ新人ポッドキャストプロデューサーとしては興味深いトピックだった。紹介されていた二つのストーリーは、どちらもとても違っていたけど、印象に残るものだった。
特に最初のストーリーは、元ドラッグユーザーの友達デイブとクリスがハワード・スターンが好きで似たようなポッドキャスト番組を作りたいと、過去のドラッグ使用に関して語るというコメディポッドキャスト、Dopeyを作った話。
二人は最初は「リカバリーポッドキャスト」つまり、ドラッグから立ち直ることに関して語るポッドキャストにはしたくなかったので、コメディポッドキャストとして始めたらしいのだが、過去にやったバカな事などを語っていても最終的には以下にsober(ドラッグを使用していない、素面の状態)で居続けるかなどに話が行くため、いつのまにかリカバリーポッドキャストになっていたそう。そのうちファンも増え、コミュニティができた。
その後、二人のポッドキャストに何が起こったのかは、実際にエピソードを聴いてみて欲しいが、胸が痛くなる話だった。聞き終わって、心に残ったのは、「信頼」という言葉だった。私達は、どれだけ親しい人を信頼できるのか?
私はドラッグに興味もないし経験もないが、それがいかに暗い場所かということは理解できる。だからデイブとクリスが、ハイになっていた時にやったバカなことなどについて、ジャッジメントなしで語るスペースが欲しかったというのも、よく分かる。
その暗い場所に行ったことがない人には、「ドラッグの話のポッドキャストなんて」と眉をひそめることはできないと思う。
昨日、友人のテツロウ・シゲマツが書いた芝居「1 Hour Photo」を読んでいたら、巻頭に載っていた引用に、強く心を打たれた。
“Character, like a photograph, develops in darkness”
性格は、写真と同じように、暗闇のなかでつくられる。
写真家のユーサフ・カーシュの言葉だそうだが、あまりにも感動したので、思わずテツロウにテキストメッセージを送ってしまったほどだ。だって、本当にその通りだと思ったから。
Character, like a photograph, develops in darkness.
今日のTALのエピソードを聴いて、この引用をまた思い出した。