電池 – Day 73

私はかなり古いMacbook Proを使っている。トラックパッドがついているがまず使わない。私はマウスを使っている—マジックマウスだ。マウスを使うのは古いのだろうが、昔からの癖というのはなかなか抜けないものだ。

マジックマウスの電池はあまり長持ちせず、せいぜい1ヶ月というところだ。数日前、マウスの電池が切れた。キッチンのいつも電池を入れている引き出しを見てみたが、入っていない。どうやら切らしているようだ。

仕方なくトラックパッドを使ってみたが、Macbook自体かなり古いので、トラックパッドも遅いし、慣れてないので使いにくい。何をするにも普段の二倍くらい時間がかかり、かなりイライラした。

電池が切れたのは夜だったので、その日は取りあえずパソコンを触るのは最小限にして、翌日朝一番で電池を買わねば、と考えた。幸い、急ぎの仕事などはなかったのでパソコンには触らずに済んだ。

翌朝、メールをチェックしたりするのにパソコンを使ったが、とにかくマウスが使えないので気持ち悪い。早く息子を学校に連れて行きたい、その後電池を買いに行けるから、とそわそわする。それだけ必死になっていた。

息子を学校へ連れていったあと、電池を買いに行き、帰宅して新しい電池をマウスに入れた。そしてすぐに、それまでのイライラを一瞬で忘れて、何事もなかったかのようにMacbook Proを使い出した。

電池が切れただけでこんなにイライラするとは自分でもちょっと驚いた。しかし新しい電池を買ってくるや否や、そのことは一瞬で忘れてしまった。喉元過ぎれば熱さ忘れるとはまさにこのこと。何かモヤモヤする。

電池が切れたあと、慣れないトラックパッドを使ってみようと言う気にはまずならなかった。使いにくいから、そのままあきらめてしまった。私はquick & easyを求めていた。

振り返ってみると、その自分の態度に危機感を感じる。たかがマウスの電池くらい、すぐに新しいものを買ってきて入れ替えて仕事にもどれば良いのだということはわかるのだけど、(その方が生産性もアップするしね!)今回のことは私にとって良いリマインダになった。

いかに電池が切れたことにイライラしたか、そして電池を入れ替えた途端に一瞬でそれをすべて忘れたか。もう少し、不便さに寄り添ってもいいんじゃないかという気がする。いつも使っているものが無くても、イライラそわそわしない自分でいたい。便利さに甘えずにいたい。