非常時にメンタルヘルスを守るために覚えておくべき3つのこと

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非常時にメンタルヘルスを守るために覚えておいて欲しい3つのこと

コロナウイルスの感染拡大のため、自主的に隔離生活に入り、食料品の買い出しなどの必要な外出以外はずっと家にいるようになって、今日で21日目です。

今日配信された新しいポッドキャストのエピソードでは、東京、トロント、カルガリー、ビクトリアそしてNYから、様々な人が今このパンデミックの元感じていることについて話していだきました。今日のブログは、このポッドキャストのエピソードと併せて読んで(聴いて)いただけると嬉しいです。

zoomやTwitterで、沢山の方々のお話を聞いていくうちに、何度も出てくるテーマがありました。自由に外出できないことで溜まるストレス。将来に関する不安。そして多くの人が亡くなっている中、仕事を続けられていたり、小さなことで悩んでいる自分に対しての罪悪感。

前回のブログにも書きましたが、このコロナウイルスまん延化で、手洗いと自己隔離の次に大切なのが、自分のメンタルヘルスを守ることです。

ブレネー・ブラウンの新しいポッドキャストが始まるということは以前も書きました。通常なら週に1回くらいの配信になると思うのですが、コロナのおかげてみんな家に籠もってるからなのかわかりませんが、どんどんエピソードが配信されていいます。そして、毎回、ちょっと待って!と一時停止して書き留めたいようなことがすごく多い、学びの多いポッドキャストです。毎エピソードについてブログに書きたいくらいです。おそらく、いくつか書くことになると思います。

そんなポッドキャストなので、書きたいことは山ほどありますが、最近特に印象に残ったのが、Grief counsellorのDavid Kesslerをゲストに呼んだ回です。

ケスラーはGrief(死別の哀しみ)のカウンセラーで、「死の受容のプロセス(否認・怒り・取引・抑うつ・受容)」を確立したことで有名なエリザベス・キューブラー=ロスと共著もしている人です。今回は死に関する話というよりも、このCovid-19パンデミックのおかげで私たち全員が体験している「喪失」に関する話でした。

私は自主隔離に入って以来ジャーナルをつけていますが、もう21日目です。数週間前までは5月のイベントをキャンセルするのにも迷っていたし、実際春のイベントでまだ夏に延期になっているものもあります。でも、実際、ワクチンができるのは来年という話もありますし、元通りの生活に戻れるのはどんなに早くても夏以降、冷静に考えて最低半年という見解が私の周りでは浸透してきました。少しづつ、この「数週間で元の生活に戻れる」という楽観的観測がなくなり、「最低でも半年はこの状態が続く」という現実味が増してきています。それと同時に、万が一コロナウイルスが絶滅して、学校や会社が再開されても、亡くなった人もいるし、経済も破綻してしまい、私たちは二度と、「以前と全く同じ生活」には戻れないということにみんなが少しづつ気づき始めています。こうなると、「以前と同じ、当たり前の生活」を失ったことに対する喪失感というのがみんなすごくでてくるんですね。それで鬱状態になる人も増えていると思います。そんなときに、覚えておいて欲しいことが3つあります。

1.This is not the time for productivity

時間が出来たから、この機会にオンラインコースを取ったり、家の改装のプロジェクトやクラフトの予定を立てている人も多いかもしれません。もちろん、この時間を何かクリエイティブなことに使えるのは素晴らしいことですし、実際に多くのクリエイティブなアイデアがオンラインで実現化しているのも事実です。ですが、もし自分がそういったことを達成できなくても、自分を責めないで欲しいのです。私たちは、いま地球上に生きている人間の90%が体験したことのない非常事態に面しています。ショックやストレスを受けて当然です。なので、1日ベッドからでれなくても自分を責めないで下さい。いつもそうですが、人と比べることは無意味です。自分に優しくなって下さい。今は、何が達成できたかを比べる時期ではありません。

2.Don’t compare your suffering

インタビューさせてもらった人達も言っていましたが、自分はまだ仕事があるから、経済的に余裕があるから、将来に不安を感じてしまうのはわがままだと思ってしまう人。亡くなった人もいるのに、自分の就職活動の先行きが心配なことに罪悪感を感じる人。この罪悪感は、カウンセリングの世界ではComparative Sufferingといって、「あの人はあんなに大変なのに、私はこんなことで悩んじゃいけない」と、Suffering、つまり苦しみを比べてしまうことです。

もちろん、自分が恵まれていることに感謝することは大切です。ですが、自分の苦しみを他人の苦しみと比べてしまうと、自分を卑下してしまうことになり、余計苦しくなります。自分の苦しみを他人と比べないで下さい。ブレネーのポッドキャストに出ていたKessler氏もWorst loss if always yoursと言っています。自分自身の喪失が一番辛いのは当たり前です。だから罪悪感を感じないこと。ここでも、他人と比べる必要はありません。

3. Be with people

できるだけ人とつながること。zoomでもメールでもFacetimeでも良いです。直接会うことはできないので、できるだけ友達や家族と繋がる時間を作りましょう。私はもう5回ほどzoomでのおしゃべり会を開催しています。特にたいしたことは話していないのですが、ただ声を出すだけでも、すこし楽になります。今、ヨーロッパや北米では、毎日夜7時(8時にやっているところも)に医療関係者に感謝する歓声を送っています。#ClapBecauseYouCare とか #7PMThankYouといったハッシュタグで発信されています。しっかり身体的距離を取った上で(自分の家の窓やベランダから参加できます)参加してみてはどうでしょうか。このようなムーブメントは、もちろん医療従事者、エッセンシャルワーカーのみなさんに感謝するために行われていることですが、実は、参加することによって、私たち自身も「離れているけど一緒にがんばろう」という毎日のリマインダ・励みになっていると思うのです。実際に会って触れあうことができない今、心が繋がっている、と実感できるようなことをすることが大事だと思います。

このように喜びや哀しみを他人と分かち合うことにいて、ブレネーは、Braving the Wildernessの本の中で

Show up for the collective moment of joy and painと説いています。

人というものは目に見えないところで繋がっている、とブレネーは書いています。社会的に辛い事があったとき(大惨事や、今回のようなパンデミック)、嬉しいことがあったとき(スポーツイベントやコンサート)、知らない人とでもその瞬間を分かち合うことで、私たちはひとりきりではない、みんな繋がっているのだ、と思わせてくれるのです。このCollective Momentについては、英語ブログの方に詳しく書いています。

隔離生活はまだまだ続きますが、今一番大事なことは自分に優しくすること。

お互いがんばりましょう。