ひとりだけ – Day 42

もう10年来仲良くしている友達がいる。いつも助けてくれる友達。英語で “give you the shirt off his back”という表現は、「着ているシャツを脱いで困っている人にあげるくらい良い人」という表現だが、彼はまさにそういう人だ。私を助けていない時は、誰か他の人を助けている、そんな人。過去10年の間に2回引っ越ししたが、どちらも彼が手伝ってくれた。

今日は夫と、今ビクトリアでやっているクイアシアターフェスティバルのショウを観に行くことになっていたのだが、前もって予定していたベビーシッターがキャンセルになってしまった。次男は10歳なので赤ちゃんではないが、かといって一人で家に置いていくわけにもいかない(カナダの法律では一人で留守番させられるのは11歳から。日本とは大違いだ)ので、微妙な年頃である。ギリギリになっても決まらないので焦ってFacebookに投稿したら、彼からテキストが来て、どうせ仕事しないといけないから君のうちでやらせてもらうよ、との連絡。彼は市の反対側に住んでいるし、今日は寒波でかなり寒いのでわざわざ来てもらうのも悪いと思っていると、本当に気にしないで、と言う。なのでショウに行っているあいだ家に来てもらった。彼が仕事をしている間次男はゲームをしていたそう。

おかげで素晴らしいクイアインディジェネスシアターを観ることができた。帰宅して、「本当にありがとう、今度ランチおごるね」と言うと、「いいよ、That’s what a friend is for!」といつものように明るく帰っていった。

彼のような素晴らしい友達を得るとは私は前世でどんな良い行いをしたのだろうかと思う。いつも彼にお世話になりっぱなしで、私にはもったいない友人だ。

スコットありがとう。あなたのような友達はこの広い世の中にもひとりだけです。