想像上の恐怖

数ヶ月に一度やってくるこのFace Downモーメント。鬱とは違い、理由ははっきりしていることがほとんどです。仕事が上手くいかないとき、誰かとコミュニケーションが上手くいかず気まずくなってしまった時、プロジェクトが失敗しそうになったとき。。。

気分がどよーんと落ち込み、何もする気が出ないくせに、心臓はバクバク言っています。まさに、ストレスアウトしている状態。何かしなくちゃと分かっているのに、体が固まってしまい、何もできないのです。

この”Face Down Moment”に関しては過去に何度も書いています。メンタルヘルス的にはさいわい特に問題のない私でもこの「どん底」状態には何度も陥っていることから、これはもう、「生きている限り避けられない、時々やってくる状態」なのだな、とすこーしづつ、本当に少しづつ、学んできました。生きている限り、一生何も起こらずに平和に生活していけたら、なんと素敵なことか。でも、きっとすごく退屈な気もします。

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ブレネー・ブラウンのコースのビデオが無料配信

去年、ブレネーの開催するLiving Brave Semesterというオンラインコースを取ったことは、このブログにも書きました

次のCourageWorks(ブレネー・ブラウン主催のオンラインコース)のコースは、4月からはじまるDaring Greatlyで、人生において勇敢に立ち向かっていくとは一体どういうことなのかを学んでいきます。

CourageWorksのサイトにて、一部のレッスンビデオが無料で公開されていますので、簡単に説明しますね。

この一連のビデオで、ブレネーは「ヴァルネラビリティに関する迷信」を説明しています。

Lesson Video One: Vulnerability = Courage

ブレネーの著書においてもっとも重要なキーワードが「ヴァルネラビリティ」です。日本語では「脆弱性」や「もろさ」、または「弱さ」と訳されますが、「ヴァルネラビリティとは『弱さ』?」のブログに書いたように、このビデオでも、ブレネーはヴァルネラビリティは弱さではない、逆に、「結果を全くコントロールできないにも関わらず立ち向かい、姿を表し、自分を見せる勇気」であると説いています。

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ブレネー・ブラウン2016年秋の新コース

夏休みも終わり、北米では9月が新学期なので、日本の4月のような慌ただしさです。新学期ということで、夏休みの間はリラックスしていた気持ちを引き締めて、色々と新しいことに挑戦する人も多いようですね。

ブレネー・ブラウンのオンラインコースのサイト、Courage Worksでは、今年の初めからLiving Brave Semester というコースを取っていました。ヴァルネラビリティとは何か、勇気を持って生きるにはどうすれば良いのか、エンパシーとシンパシーの違い、自分にとってのアリーナは何か、などなど、沢山のことを学びました。このコースは来年もまた開講されるようですので取っていない方には強くオススメします。

そして、この秋から、いくつか新しいコースが提供されるのでご紹介しますね。

The Wisdom of Story

最初にご紹介するコースはThe Wisdom of Story、ストーリーの教え、とでも訳しましょうか。ブレネーの最新書、Rising Strong(しつこいようですがまだ邦訳が出ていないようなのでぜひ翻訳したいです)に、「ストーリー」についての話がでてきます。

ブレネーがPixarに行った時のエピソードで、全てのストーリー、お話には「弧」があり、日本語でいう起承転結に近いですが、Story Arcというものについてブレネーは学びます。もとはジョセフ・キャンベルが説いたヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)という、数々の神話に見られる一連のパターンが有名ですが、ここでは簡略化された3つの幕が紹介されています。

1幕 世界観とルールが説明され、事件が起こる

2幕 主人公はヴァルネラビリティを体験せずに問題を解決しようとする

3幕 鎧が外れ、学びが訪れる

Pixar で有名なトイ・ストーリーやバグズ・ライフも上記のような弧(ストーリー・アーク)を描いていますよね。

このWisdom of Storyのコースでは、作家でブロガーのGlennon Doyle Melton と共に、自分自身のストーリーを把握することがいかに大切かについて教えています。Glennonは拒食症と中毒を乗り越えて今では作家として成功している人で、最新刊の「Love Warrior」がヒットしています。

「人生とは辛い(Brutal)ものだけど、同時に美しい(Beautiful)」という学びから、”Brutiful”という造語を作ったGlennonが、私達の人生にもストーリーがあり、それをいかにして自分のものだと認め、ストーリーの辛い部分に来たときにいかに逃げずに、しっかり取り組めるのかについて教えてくれます。

私も早速登録して、ブレネーとグレノンのレッスンビデオを観ていますが、二人の語りに「うん、うん」と頷き、笑い、涙し、「うわ、ここ深い。。」といちいち反応しながら観てしまいます。まだ最初のレッスンビデオを観ただけですが、かなり良い手応えです。

「最初に言っておくけど、このコースを取ったからって、人生の辛いことが無くなるわけじゃないのよ」とブレネー。

「でも、辛くなった時に逃げ出さずに、『ああ、今ストーリーのあの部分なんだ』ってわかるようになれば、辛いことでも少しはこなせるようになると思うの」

コースは9月12日にオープンされましたが、しばらくは自由に登録して自分のペースで進められるのでおすすめです。

4回のレッスンで、料金は$60ですが、20%の割引コードもあります。

登録はこちらからどうぞ

不完全な子育てコース

The Gifts of Imperfect Parenting コースは、ブレネーの最初の著書、The Gifts of Imperfection(ネガティブな感情の魔法)のタイトルをもじった、すべての親に送るコースです。子供が4歳でも14歳でも44歳でも、親の悩みは尽きないもの。家族として、コミュニティとして、勇気ある子供を育て、ヴァルネラビリティは弱さではないと教え、「自分は完璧じゃないし怖いこともあるけれど、私は愛される価値がある人間だ」と自信を持って言える子供達が世界の大部分を占めるようになったら、いったいどんな変化が起きるでしょうか。

このコースのユニークなところは、4歳以上の子供と一緒にできるアートのアクティビティが組み込まれているところで、水彩を初めとした様々なアートプロジェクトが提案されるようです。

コースは10月11日から開始で、4回コースの$60です。私も登録する予定です。

登録はこちらからどうぞ

勇敢なリーダーシップ

こちらも10月から始まるコースですが、ブレネーのこれまでのコースとは別の新しいサイトBrave Leaders上で提供されます。Daring Leadershipというコースで、学校や仕事でリーダーシップを取る人向けに、いかに信頼やレジリエンスを培っていくか、勇気あるチームを育てて行くにはどうすればいいかなどを学べるようです。こちらも私も登録する予定です。

まだサイト自体新しいので、10月15日に正式にサイトとローンチするようです。

ブレネーの本やコースに興味のある方は是非Facebookでやっている非公開グループにどうぞ。自己紹介をして下さいね。

あなたはどのタイプ?異性の心を上手に透視する方法 [1000冊紹介する: #007]

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国際結婚コンサルタントの塚越悦子さんとは、WDS(世界征服サミット)で知り会い、以来仲良くさせていただいている「同士」です。最近は一緒にブレネー・ブラウンのLiving Brave Semesterのコースを一緒に取ったりしています。その悦子さんから「異性の心を上手に透視する方法(プレジデント社)」を送って頂きました。悦子さんは「国際結婚一年生」という本を出版されていますが、今回は初めての翻訳本とのことで、興味深く読ませていただきました。

私自身は再婚して今年で4年目ということもあり、婚活をしている訳でもないので「異性の心を透視」する事がそこまで重要とは思えなかったのですが(苦笑)、これが読んでみると非常に興味深く、「ひえー」と思いながら読んでしまいました。

タイトルだけ見るとパートナーや恋人を探している人のみに向けた本のように思われる方もいるかもしれませんが、すでにパートナーが居る人でも十分に参考になる情報が沢山詰まっていました。
原題は”Attached”というこの本はアミール・レバインとレイチェル・ヘラ−両氏による共著ですが、心理学の愛着(アタッチメント)理論を元にした科学的な恋愛ストラテジーの本です。

本の最初で紹介されるのがアタッチメント・タイプ(愛情タイプ)です。すべての人は3つの愛情タイプのどれかにあてはまるそうです。その3つのタイプとは:

Sタイプ(Secure:安定型):相手と親密になることは自然なことだと思っている人。

Nタイプ(Anxious:不安型): パートナーとの親密さは無くてはならないもので、時には相手に夢中になりすぎたり、相手が愛してくれないのではと不安になる人。

Vタイプ(Avoidant:回避型): 親密さは自由の喪失を意味するので、交際している相手がいても、常に距離を置こうとする人。

となっています。自分が一体どのタイプにあてはまるのかは本文中のテストで見極めることができますが、私が一番ショックだったのは、自分がVタイプだと発見したことでした。ガーン。
でも確かに言われてみるとあてはまることばかり。さすがに「飽きた」という理由でつきあっていた人と別れたことはありませんが、愛情表現を沢山されると鬱陶しいと思ってしまうんですね。これは、相手と親密になりすぎないようにする「離別ストラテジー」というものなのだそうです。さすがに結婚している今は、オットを突き放して別れようとしたり(汗)はしませんが、つい素っ気なくしてしまうのですね。Vタイプの人は自由を求め、自立がもっとも大切なことと信じる人が多いそうで、本当の「自立」の意味を勘違いしている人も多いとのこと。Vタイプについて説明した章の始めに、私がとても影響をうけた映画「荒野へ(Into the wild)」のことが書かれてます。主人公クリスは自立に憧れ、アラスカの自然に一人で向かい、最終的には亡くなってしまうのですが、彼が日記に残した「Happiness only real when shared.(幸福は誰かと分かち合ってこそ本物になる)」という一言に、深く頷いてしまいました。Vタイプの人は他人から寄せられるサインを読むのが苦手というのも、耳が痛い(苦笑)指摘でした。でも、本文中にでてくるジョン・グレイ博士(「ベスト・パートナーになるために:男は火星から、女は金星からやってきた」)ももとはVタイプだったそうですが、奥さんとのトラブルの上Vタイプの弱点を知り、その後Sタイプに近づく努力をしているそうです。なのでNタイプやVタイプの人でも、努力してSタイプに変わることだって可能なのです。

ちなみに、うちのオットはSタイプです。愛情表現を出し惜しみしないタイプですね。だからかろうじて(汗)上手くいっているのかも。

この本にはNタイプ、Vタイプの人へのアドバイスの他、Sタイプに近づくにはどうすればいいか、そして「最悪の組み合わせ」からいかにして抜け出すか、そして本の後半は「相手に気持ちが伝わる5つの習慣」や「けんかを乗り切るための5つの習慣」など、パートナーとの幸せな関係を長続きさせるコツが色々と載っていますのでぜひ参考にして下さい。

*悦子さんからこの本を一冊頂いていますので、興味のある方は9月4日までにコメントでお知らせ下さい。複数の方からコメントがあった場合には抽選で選ばせて頂きます。(北米在住の方に限らせて頂きます。ご了承下さい。)

Living Brave

IMG_7375 ブレネー・ブラウンのオンラインコース、Living Brave Semesterを今日終了しました。 1月からこの5ヶ月間、世界中の何千人もの人達と一緒に「心からの生き方」とはどんなものか、どうすれば心から生きることができるのか、学んできました。 毎週月曜日に新しいレッスンがオープンになり、それぞれのペースでワークブックを進めていき、週に一度はブレネーからの生のビデオメッセージや数週間に一度はライブQ&Aなどがあり、本当に楽しい5ヶ月間でした。コースはブレネーの二冊の本、Daring Greatly (本当の勇気は「弱さ」を認めること)とRising Strong (翻訳本不明)からの内容をもとにしています。 今まで申し込んだどのコースよりも素晴らしいコースでした。 学んだことは多すぎて全てここには書けませんが、心に残ったことを少し書き出してみたいと思います。

1)コミュニティとキーワード

毎週新しいレッスンが開かれ、ブレネーによるビデオ講習、そしてライブQ&A、また他の生徒さんと交流できる掲示板などがあったため、コミュニティの一員であると深く実感することができました。また、私にとってもう一つのコミュニティは日本人同士で作っているFacebookのグループで、ここでもお互いの悩みなどをジャッジメントなしで受け入れられる場所としてありがたかったです。特にうれしかったのが、「アリーナ」という、ブレネーの本に出てくるキーワードが自然にみんなのなかで使われるようになったこと。これは、セオドア・ルーズベルトが「アリーナに立つ人」というスピーチで使った言葉ですが、ブレネーの本にも、何かに挑戦しようとしている人はみんな「アリーナに立つ人」であるという認識で、とあるメンバーの息子さんが受験をしたことも彼にとってのアリーナ。また、お仕事でイベントなどで沢山の人の前にでていく機会が増えた友人も、それは彼女のアリーナだね、とみんなで応援しあえたのが本当にうれしかったです。 CW_ArenaQuote (1)

2)価値観

さまざまなレッスンのなかで、心に残ったものの一つが、最初のほうにやったエクササイズで、自分にとって大切な価値観を見極めたあと、それをランタンの火にたとえるというものがありました。私にとって大切な価値は「優しさ」と「勇気」だったのですが、そういった大切な価値(ランタンの中の火)を守ってくれる物が、家族や友人、という例えはとても勉強になりました。人生の中で、自分にとって大切な価値が何かわかっていないと、ランタンを持っていないのと同じで、暗闇の中で迷ってしまいます。そして、ランタンを持っていたとしても、時々、持ち歩くことを忘れて、どこかに置いたまま価値からはなれてた行動を取ってしまうことも(私の場合、イラついて意地悪なことを言ったり、何かが怖くて前に進めなかったり)あるのです。だから自分のランタンの中の炎を大切にしよう、というレッスンで、これは視覚に訴えるためとても参考になりました。

3)人は常に最善を尽くしているということ

これは、ブレネーの最新作、Rising Strongに書かれてることで、こちらの投稿に少し書きましたが、これが、私にとってこのコースで一番の勉強になりました。本の日本語訳がまだでていないので読んでいない方に説明をするのが難しいのですが、ひとつ質問させて下さい。 「あなたは、一般的に言って、世の中の人達はできる限りの最善を尽くしていると思いますか?」 私は先日41になりましたが、Rising Strongを読むまで、この質問の答えはノーだと思っていました。みんなが最善を尽くしているわけない。サボったりズルしている人ばかりじゃないか、と。この本のこの章を読んだ時、涙が止まりませんでした。 ブレネーもそうだったと書いていますが、この質問にノーと答える人のほとんどが、完璧主義に陥っていると言います。そして、「心からの生き方」を出来ている人は、みんなこの質問に「イエス」と答えていたそうです。 ブレネーのご主人のスティーブさんにこの質問をしたとき、彼は長いこと考えたあとこういったそうです。「本当かどうかわからないけど、僕は世の中の人達はできるかぎりのことをしていると信じたいよ。そして、そう思う方が僕も幸せになれると思う。」これはブログに書くだけでは足りない、もっとディープな会話が必要なトピックだと思います。でもこのことを学べて良かった。

4)常に練習であるということ

これは宗教などにも通じてくるのかも知れませんが、これだけ5ヶ月がんばって様々なことを学んでも、所詮は人です。完璧ではないのだから、時には学んだことを忘れて価値と離れた行動を取ってしまうことがあります。このコースで嬉しかったのは、ブレネーが「時々道を外すのは当たり前」と言ってくれたこと。毎週のレッスンにも関わらず、間違いを犯してしまった場合、ブレネーは「間違いに気がつけたことを祝いなさい」と言ってくれました。気がついただけでも進歩だと。「心からの生き方」って、コースを取ったからといってすぐにそういう生き方が出来るわけじゃないんですよね。もうこれは一生かけて学んでいくということです。 コースが終わってしまって、まるで卒業式のような、少し寂しい気分になってしまいましたが、寂しくなる暇もなく、短めのコースが2つ発表されました。

Self-Compassion with Kristin Neff & Brené Brown

Selfcompassion_800x800_thumnail4 ひとつめは、Self-Compassion、自分に対していかに愛情をもって接するかを学ぶワークショップです。ブレネーは常に「愛する人や家族に話しかけるように、自分に話しかけなさい」と説いていますが、これのいかに難しいことか。(このことについてはnoteでこちらに書いています。)特に日本人は謙遜が美徳とされているので、つい自分を卑下してしまうことも多いと思います。自分に優しくなるセルフコンパッションの専門家、Kristin Neffさんとブレネーの共同コースです。 4つのコースで形成されていて、2016年5月16日開始。自分のペースで進めます。費用は40ドル。

The Gifts of Imperfect Parenting 

paper_straws-2500x1667-350dpi こちらは「心からの子育て」を学ぶコース。子供達が、自分の価値を充分理解して育ってくれるにはどうすればいいか、を学ぶコースです。完璧主義でなく、「私は不完全でもろくて、時には怖いこともあるけれど、それでも私は愛と信頼を得るだけの価値がある人間なんだ」と信じることができる子供を育てられるとしたら?子供の年齢は4歳でも14歳でも44歳でも関係ありません、子育てって一生もののコミットメントですから。 6つのコースで形成されていて2016年9月26日開始。費用は75ドル。 5月31日までに申し込めば、30%オフになるコードをもらったので、申し込む方はぜひご連絡下さいね。

信頼とは、ビー玉のようなもの

Photo credit: Steven Depolo

前回のブログではVulnerabilityとは単に「弱さ」のことなのか?について説明しました。これらは「ヴァルネラビリティに関する誤解」としてブレネー・ブラウンの著書 Daring Greatly(邦題「本当の勇気は「弱さ」を認めること」)そして彼女のブログなどでも詳しく説明されていることです。

今日はさらに、ヴァルネラビリティに関する別の誤解について書いてみたいと思います。

誤解:「ヴァルネラビリティとは全てを洗いざらいさらけ出すことだ」

英語にOvershareという単語があります。シェアしすぎること、プライベートな内容を他人に暴露することを指します。例えば、パーティで会ったばかりなのに自分と夫の結婚生活が上手くいっていないと漏らす人や、SNS上で自分のかかえる悩みや苦悩などを常に投稿し続ける人など。そこまで親しくないのに、個人的なことをいろいろ話されても、受け取る側としてはどう対応していいのかわからないことがありますよね。

ブレネーは、このようなOvershareやなんでもすべてさらけ出すことがヴァルネラビリティではない、と言っています。

なぜなら、ヴァルネラビリティは、信頼とBoundary(境界)なしには成り立たないからです。

ヴァルネラビリティとは、自分の信用を勝ち得た人にだけに自分の感情や経験を打ち明けることです。出会ったばかりの人に「私の一番暗い秘密、聞いて下さい」などと歩み寄るのは、「心を開いている」のではなく、ヴァルネラビリティを利用して単にかまってもらいたいだけであり、ワイドショーの見出しのようなものですよね。

この誤解について話すと、必ず出てくる質問があるとブレネーは言います。

「じゃあ、どうやれば誰を信用すれば良いとわかるんですか」

「打ち明けても笑われないという確証がないと、心を開けません」

「どうやって信頼を築くのですか」

この質問の難しい点は、「ニワトリと卵」のように、どちらが先なのか見極めがつかないことです。これをやれば絶対に確実というテストやスコアもありません。しかし、私がブレネーの紹介してくれた逸話のなかでも最も好きな「ビー玉のびん」のお話が良い例になります。

ブレネーの娘のエレンが3年生の時、こんなことがありました。

エレンはある日、自分に起こった、ちょっと恥ずかしいけど、面白い出来事を、何人かの友達に内緒で話しました。しかし昼休みにはその話はクラス中に広まっていて、みんながエレンのことを笑っていたというのです。クラスの騒ぎようがひどく、女の子達はいつまでも笑っていたので、ついには先生が「ビー玉のびん」からビー玉をいくつか取り出してしまったそうです。

このクラスには子供達がビー玉のびん、と呼んでいたガラスの容器が置いてあり、その横にはビー玉の入った袋がありました。学年が始まったときに、先生は、クラスのみんなが良いことをした時、態度が良かったときにビー玉をいくつかびんの中に入れると決め、騒いでいたり、仲良く出来なかった時には、ビー玉をびんから取り出すというルールを紹介しました。びんがビー玉でいっぱいになったら、クラスでパーティをするという約束になっていました。

エレンが、数人の仲の良い友達に打ち明けたはずの秘密が、クラス中に広まっていて、みんながエレンをからかっていたため、先生はビー玉をいくつか取り出さなくてはなりませんでした。

エレンは帰宅すると泣きながらこの話をブレネーにしました。ブレネーの最初のリアクションは「なんてひどい。もう誰にも秘密を打ち明けちゃダメよ」と言いたかった、と書いていますが(親ならきっとみんなそう思いますよね)、思い直して、どうやって信頼について話せるかを考えたそうです。

ブレネーは、友情は「ビー玉のびん」のようなものだとエレンに話しました。誰かが自分のことをかばってくれたり、優しくしてくれた時、自分の心の中のびんにビー玉を入れるようなものだと言います。逆に、誰かが意地悪なとき、仲間に入れてくれなかった時、秘密を他人に漏らしてしまったとき、ビー玉をびんから取り出すことになります。

エレンに意味がわかるかと尋ねると、「私にもビー玉のびんの友達いるよ!」とエレンは嬉しそうに言いました。原文ではMarble Jar Friendsと言っています。良い言葉ですよね。エレンにとってのMarble Jar friendsは、「秘密を他人に漏らさないで、自分にも秘密をうちあけてくれる」友達のことだと言います。

ブレネーとエレンは「Marble Jar friendsはどんな時にビー玉をゲットするのか」についても話します。人によって答えは違うと思うのですが、エレンの場合は「秘密を守る人」「秘密を打ち明けてくれる人」「誕生日を覚えていてくれる人」「おじいちゃんとおばあちゃんのことを知っている人」「楽しいことに誘ってくれる人」「悲しくしていたら理由を聞いてくれる人」「病気で学校を休んだらお母さんを通じて電話してくれる人」なのだそうです。ブレネーも、ほぼ同じだと言います。

信頼というものは、ビー玉ひとつひとつの積み重ねでできていくのですね。

先ほどの「ニワトリと卵」の問題は、人との関係を築いていく際に出てきます。エレンの先生は「あなたたちが良いクラスになるかどうかわからないから、びんは買わないわ」とは言いませんでした。クラスの最初の日にびんはそこにあったのです。生徒達も「先生がほんとうにビー玉をいれてくれるかわからないから、仲良くなんてしたくない」とは言わなかったのですね。みんなで協力して、先生がビー玉を入れてくれるよう、良いクラスになるようにがんばったのです。

カップル心理学で有名なジョン・ゴットマンも似たようなことを言っています。グウィネス・パルトロウ出演の「スライディング・ドア」という映画にちなんで、彼はこれを「スライディング・ドア・モーメント」と呼んでいますが、例えば自分がやっと辿り着いた結末を読むことを楽しみにしていたミステリー小説を持って寝室に向かうとき、悲しそうな顔で髪をとく妻の姿が目に入りました。あなたならどうしますか?

「本の結末が知りたいし、妻の話を聞いていたら長くなるから、気がつかないフリをしよう」と思うか、それとも本を置いて「どうしてそんな悲しい顔をしているんだい?」と妻に声をかけるか。信頼とはこのような細かい決断の積み重ねで、どちらを取ることが多いかによって、人間関係の信頼が築かれたり、逆に崩壊したりするのですね。

ブレネーは、時には、ビー玉のびんを投げつけて全部ばらまいてやりたい、と思うほどの裏切りを経験することもあるだろうと指摘しています。浮気、不倫、嘘などが、信頼をなくす原因と言えますが、ブレネーは、それよりもっと重大で危険なのが、ゴットマン氏が指摘するようなちいさな信頼の積み重ねがない状態、つまり、関わることさえ拒否している状態だと言います。

パートナーに「最近あまり興味がないのね」などと言うと、「毎日仕事に行って、子供達を野球の練習に連れて行って、寝かしつけまでやってるのに、これ以上何が必要なんだよ?」などという答えが帰ってくる場合がそうです。仕事に関して言えば、良く出来ているのか、間違っているのか、フィードバックさえもらえない状況。子育てに関しては、その日どんなことをして誰と遊んだか、楽しかったことは何か、逆に怖かったこと、嫌だったことについて積極的に質問することによって、子供達が「お父さんとお母さんは自分には興味ないんだ」と思ってしまうことを防げるといいます。関わろうとしない状況が続いた結果、先に述べたような嘘や浮気などの裏切りにつながっていくケースが多いとのことです。

これまでの研究の結果、ブレネーがたどりついた答えは:

信頼とは、心を開くことで形成され、時間、手間、そして充分な関わりが必要なものである。信頼とは大がかりなものではなく、ビー玉をひとつづつ集めていくようなものである。

ということです。

ブレネー・ブラウンの教えに興味がある方はFacebookのグループも覗いてみて下さい。参加されたら自己紹介をお願いします。

ヴァルネラビリティとは「弱さ」?

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ブレネー・ブラウンの本、そして彼女の活動はすべてVulnerabiity(ヴァルネラビリティ)がテーマです。

ヴァルネラビリティは、これまで日本語ではコンピュータや情報セキュリティの世界で「脆弱性」といった意味で使われていました。

脆弱性とは、コンピュータやネットワークのセキュリティが第三者によるシステムへの侵入や乗っ取りといった不正行為が行われる危険のあるシステムの欠陥や問題点のことで、「攻撃されやすいこと」という意味です。

これを、私達人間の心というコンテクストで見ていくと、ヴァルネラビリティはどう訳されるでしょうか。直訳すると「脆さ、弱み」となると思います。それではヴァルネラビリティとは、弱さのこと?

ブレネーの二冊目の本、Daring Greatly (日本語版は「本当の勇気は「弱さ」を認めること」−サンマーク出版)では、ブレネーはヴァルネラビリティを以下のように定義づけています。

「不確実性、リスク、生身をさらすこと」

もう少し詳しく説明しましょう。(Daring Greatlyから意訳しています。)

たとえば、愛。自分を愛してくれるという確証もなく、その安全も保証できない誰かを愛すること。死ぬまで誠実でいてくれるのか、または明日突然自分を裏切るかもわからない人を愛することーそれはまさにヴァルネラビリティです。愛というのは不確かで、恐ろしく危険なものです。自分がいつ傷つくかも全くわかりません。でも、愛のない人生なんて考えられないですよね。

受け入れてもらえるか、感謝してもらえるかもわからないままに自分の創ったアート、書いたもの、撮った写真、アイデアを世間に公表することーこれもヴァルネラビリティです。

一瞬のことだとわかっていても喜びに浸ること、それこそヴァルネラビリティのひとつのかたちです。

こうやって見ていくと、ヴァルネラビリティは本当に「弱さ」といえるでしょうか。

上の例を見ていくと、ヴァルネラビリティは「感じること」とも言えるかも知れません。哀しみや、心の傷、しいては大きな愛や喜びもヴァルネラビリティといえると思いませんか。それでは、感情をしっかり感じることは、「弱さ」なのでしょうか?

ブレネーは、ヴァルネラビリティを弱さだと決めつけてしまうのは、私達が感情をしっかり感じることを、失敗である、そしてマイナス要因であると勘違いしているからだと言います。

ここで、ブレネーが「あなたにとってヴァルネラビリティとはなんですか?」と聞いた際の答えを紹介します。

—助けを求めること

—ノーということ

—自分のビジネスを立ち上げること

—夫や妻をセックスに誘うとき

—ガンにおかされた妻と遺言状の準備をすること

—子供を亡くした友人に電話をすること

—離婚後初めてのデート

—仕事をクビになること

—恋に落ちること

—彼氏を初めて親に紹介するとき

—怖がっていると認めること

—人のうわさ話をしている人をとめること

—許しを乞うとき

—新しいことを始めるとき

−3回の流産のあと また妊娠すること

—公共の場でエクササイズするとき

ー自分の商品を世間にむけて発表して、何も反応がないとき

ーCEOに来月の社員の給料が払えないと告げる時

ー息子がオーケストラに選ばれたがっているのに、恐らく落ちるだろうとわかっているとき

ー信仰すること

ー責任をもつこと

上の例を読んでみて、これらが「弱さ」だと思いますか?辛い思いをしている人を慰めようとすることが弱さでしょうか?責任をもつことが弱いことだと思いますか?

答えはノーです。

ヴァルネラビリティは真実の響きがあり、勇気を感じさせます。

ヴァルネラビリティを経験しているとき、私達は先が一体どうなるかわからずに不安で、傷つく可能性があるということです。でもこのようなリスクを冒してでも自分達の心を開いて真の自分をさらすとき、唯一確実なのは、それは弱さではないということ。

この、ヴァルネラビリティ=「弱さ」ではないということが、ブレネーが説く「ヴァルネラビリティに関する誤解」の一つです。それでは次回は、二つめの誤解についてお話したいと思います。

本当の勇気は「弱さ」を認めること

エンパシーとシンパシーの違いとは

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ブレネー・ブラウンと学ぶLiving Brave Semester、3週目が終わりました。

ここで1週間のお休みがあるので、少しゆっくりめにビデオを観たり、課題に取りかかったりしています。この1週間で、遅れを取り戻そうとしている人も多いと思います。

日本からの参加者で集まっているFacebookのグループでも、なかなか意義のある深い話し合いができていて、とても嬉しく思っています。コースに参加していなくても、ブレネー・ブラウンの提唱する「心からの生き方」に共感する人なら誰でも参加できますので、お気軽に参加表明して下さい。参加されたらひとこと自己紹介をして頂けると嬉しいです。

3週目のテーマは「Empathy」、また誰にvulnerableな心の内を打ち明けるのが良いのか、そして自己に対する思いやりの重要さについても学びました。

何か悲しいこと、辛いことがあったときに勇気を出して打ち明けたときに、相手の反応が「ふーん、そんなのたいしたこと無いじゃん、私の方がもっと大変なんだから!」と言われたら、誰だって、もうvulnerableになって打ち明け話なんて二度とするものか、と思ってしまいますよね。または「えー、それ超かわいそう。なんか惨めじゃない?」なんて反応をされたらただでさえ辛い思いをしているのに、さらにshame(恥)のスパイラルに陥ってしまいますよね。

3週目のレッスンでは、そういうことが起こらないように、どうやって打ち明ける相手を見極めるか、そして、自分が打ち明けられた立場の時にいかにエンパシーを持って接するかについて学びました。

エンパシーとは、共感する力。英語でエンパシー、シンパシーとよく言いますが、この二つの単語は同じ意味なのか?というテーマでブレネーが説明してくれたのですが、こちらの可愛らしいアニメーションのビデオがブレネー自身の声で、とてもよくわかる説明になっているのでご紹介します。

The Power of Empathy from Gobblynne on Vimeo.

このビデオによると、エンパシー(共感)とは、実際に、打ち明けている人がいる暗い場所まで降りていって、「それは辛いね。私もそれがどういう気持ちなのかよくわかるよ」と言うこと。シンパシー(同情)は、その人と同じレベルに降りていかず、上から目線で「えー、可哀相」と、あくまで自分には関係ないというスタンスを取っていることを指します。

このビデオのクマのように、自分がいる暗い場所まで降りてきてくれる人こそ、自分の辛い感情を打ち明けるのに適した人であると思いますし、自分も、愛する家族や友人にはこのように接しなければいけないな、ととても良いリマインダになりました。

 

 

ブレネー・ブラウンのコース内容をちょっとだけ紹介

 

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ブレネー・ブラウンのオンラインコース、Living Brave Semesterが1月11日からはじまりました。

有料コースですので、内容を全てここに書くことはできませんが、今日が登録可能最終日なので(北米時間EST1月15日0時まで)、迷っている人がいたら参考にしてください。

ブレネー・ブラウンのオンラインコースのサイト、Courageworksには3つのコースがありますが、私が登録したLiving Brave Semesterは基本的に個人向けのコースで、勇気を出して挑戦する人生を歩みたい人のためのコースです。

週に1回、1ページ程度のレッスンが公開され、数本のビデオ(全てブレネー自身が出演、説明しています)を観て学びます。

ブレネー・ブラウンという人の人気の秘密は、研究に基づいた人の弱さの大切さ、勇気を出すことの大切さを真摯に説いているからというのももちろんありますが、この人は話も上手く、ユーモアのセンスも抜群だと思います。普通の友達としてつきあうにもとても魅力的な面白い人だと思うのですが、レッスン内での動画でも、思わず笑ってしまうようなエピソード、(TEDトークが超バイラルになった時の彼女のとっさの反応など)そして、思わずうるっと来てしまう場面もありました。まさに、リアル。台本を読んでいるだけでなく、カメラの向こうの私たちに、真剣に語りかけてくれるのにとても好感が持てました。

レッスン1は、Daring Greatly (邦題:「本当の勇気は「弱さ」を認めること」)に載っているセオドア・ルーズベルトのスピーチを再度紹介して、ここで言うところの「アリーナ」とは自分にとって一体何であるかについて考えました。

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また、Value(価値観)についても学び、自分にとって最も大切な価値観が何であるかを選んだあと、自分の価値観を元にした人生を歩むにあたり、ランタンをメタファーにしたエクササイズをしました。ランタンというのは暗闇に明かりを灯して行き先見るためのものですよね。ランタンの中の炎が価値観、そしてその炎を保護するもの(ランタンでは外側のガラスの部分だったりしますね)が自分の価値観を保護してくれる人や、行動になります。これは私は個人的にとても勉強になったし、目から鱗のメタファーでした。

冒頭にも書きましたが今日が登録最終日で、このコースは年に一度しか提供されないようです。割引コードなどもあるので気になっている方、詳細を知りたい方は連絡下さい。Facebookのグループもあります。

60カ国から参加!ブレネー・ブラウンのコース開始(割引コードあり)

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先日の記事でお伝えしたブレネー・ブラウンのCourageWorksのオンラインコースの一つ、Living Brave Semesterが明日(北米時間1月11日)に一斉にローンチします。

Facebookを見ていたら、偶然ブレネーがFacebook LiveでLiving Brave Semesterに関する質問に答えていたので早速視聴しました。Facebook LiveはFacebook上でしか機能しないようで(当たり前か)、YouTubeのビデオのようにここに貼り付けることができませんが、先日お知らせしたFacebook のグループにてご覧いただけます。

このコースは各自のコースで進めることができて、最初はDaring Greatlyを読み進んでいくそうですが、まだこの本を読んでいなくてもコースをやりながら読んでいくことが可能だそう。

それにしてもさすが大人気のブレネー。ライブビデオの視聴者は4000人以上。このコースには世界60カ国から登録しているらしく、生徒数は1万5千人にも(!)及ぶそうです。

「部屋がすごく汚いのよ。ビデオの撮り方も下手だし。でも自分を正直にだそうと思って」というブレネー。彼女のオフィスが見れるのは超レアな機会ではないでしょうか。

どうしても明日までに参加登録できない方には1月15日まで登録の時間がありますが、その後は登録を締め切ってしまうそうです。各自のペースで進めますが、やはりできるだけみんなで進んでいきたいようで、あまりにも遅れる人を出さないようにという配慮だそうです。

オンラインコースでついていけなかったらどうしよう、という方の質問には、ブレネーはこのコースは1週間に1時間20分程度の時間的コミットメントだ、と言っていました。思ったよりハードルが低くてちょっと安心しました。

そして最後に、まだ登録していない方はCourageworks. comでFBTRIBEというコードを使えば20%オフになるそうです。

ブレネーの最新作Rising Strongで紹介されていたアサロ族の言葉が再度このビデオでも繰り返されていました。

“Knowledge is only a rumor until it lives in the muscle”

いくら知識を詰め込んでも、それが自分の身にならなければ噂話と同じであるということ。自己啓発書を読みあさっても、それが最終的に学びとして身について、自分や他人に対して実践できないと意味がありませんよね。このコースでは、みんなで本を読み進めながら、いかに彼女の教えを自分の人生で実践していくのか、具体的なことが学べそうでとても楽しみです。

またビデオの最後の方で、このCourageWorks のコースは将来的には大学または大学院での単位に使えるようにしたいとのことで、これは個人的にものすごく興味があります。

このコースに興味があるかたはこちらからサインアップできます。

日本人でこのコースを取っている人、ブレネーの本が好きな人達のグループはこちらです。

興味がある方はぜひご参加を。