視聴者とリアルタイムで交流できるビデオアプリ、Periscope

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(このポストの英語版はこちらです。)

先週、ツイッターから新しリリースされたビデオストリーミングのアプリ、Periscope。SXSWにて大いに話題になったものの、実際の人気は空回りしているMeerkatのライバルアプリとして注目を浴びています。

私も両方のアプリをダウンロードしましたが、私は断然Periscope派。

現在の時点ではiOSのみで使えるアプリですが、Twitterでログインして、すぐに誰でもその場でストリーミングができるということで、新しいニュースソースにもなるのでは、と話題になっています。

Meerkatも、SXSWで一気に知名度が上がり、これは次のヒットアプリになるのでは?と憶測する記事も多く見られましたが、これも先日のelloやTsuのような、ハイプで終わりそうな感じです。

さてこのPeriscope、何故私が注目しているかというと、次のヒットアプリになるとかそういうことではなくて、単に面白い、楽しいから、です。

2013年にVineが出てきたときにも書いていますが、特に何の問題解決をしていなくても、ユーザーが楽しい、と思えるアプリなら成功する可能性は充分あります。Pinterestなどがその良い例でしょう。

私はブログを書くのも読むのも好きですが、やはりビデオを使ってのコミュニケーションが一番好きです。時々ビデオを作ったりもしていますが、一番大変なのはやはり編集作業です。

その点VineやPeriscopeは撮ってそのまま公開、という感じなので完璧ではないかもしれませんが、編集されていない生の動画を提供できることが非常に魅力的だと思います。もっとも、最近ではVineのクリエイターの腕はどんどんあがってきていて、私は最近はもっぱらプロのViner(Vineクリエイターのこと)の作る動画を楽しむ側に専念していますが。

Periscopeにログインすると、ストリーミング動画のタイトルを入力して、Twitterに流すかどうか選択するとすぐにストリーミングが可能です。私も何度かやってみましたが、画面をタップするとハートを送ることができ、また視聴者からのコメントが画面で読めるので、直接それらにコメントすることも可能です。私が個人でやってみた感想ですが、このリアルタイムでのコメントが面白い!もちろんまだ新しいアプリなので、規制がゆるく、ネガティブなコメントも時々入ってきますが、無視するのも簡単なので、あまり気になりません。ただ、イギリスのDailymailなどが、Periscopeではストリーミングの発信地がわかってしまうことと、コメントの乱用を理由に、ティーンなどの未成年者には充分注意するようにとした記事を載せています。これはもちろんそうなのですが、ロケーション機能はオフにできますし、ネガティブ、または女性蔑視のコメントなどは近いうちに対処法がでてくるものを思われます。(ユーザーをブロックすることは今でもすでに可能です。)

それではここでPeriscopeをうまく使っているアーリーアドプターをご紹介します。

Stewart ReynoldsBrittlestarというハンドルでVineを中心に活躍している動画クリエイターです。彼の面白いVineはこちらで見れます。やはり動画ストリーミングということで、早速Periscopeにも手を広げている彼は、Daily Plog(ブログじゃなくて プログ)と称して、視聴者の質問に答えたり、動画編集の様子を公開したりしています。「簡単に使えて、簡単にシェアできるところが好きですね。Snapchatよりも使いやすくて良いよね。」とのこと。私も同感です。Snapchatはティーンを中心に大人気ですが、すべてがあまりにも早く終わってしまう気がするのは、やはり世代の問題でしょうか。。。Periscopeは、ライブストリームが終わったあと24時間は動画がアプリ上に保存されますので、見逃した放送も後でチェックすることができます。

インディーミュージシャンのDaria Muskはその美しい歌声とフレンドリーな性格で、Google+にて絶大な人気を誇っており、Google Hangoutを使ったライブもしょっちゅうやっていますが、最近はPeriscopeを使ってミニライブやリクエストタイムを公開しており、とてもうまい使い方をしていると思います。Hangoutと違って、視聴者のコメントが直接画面にでるので、ほぼリアルタイムでの会話が可能で、歌って欲しい曲をリクエストしたりできるのは、アーティストにとっては素晴らしい機能だと思います。こちらは彼女のツイートとPeriscopeからのスクリーンショット。

写真提供:Daria Musk
写真提供:Daria Musk

キーノートスピーカーであり、マーケティング専門のDavid Meerman ScottもPeriscopeには注目しています。セミナーやスピーチの様子を生中継したり、インタビューの放送などという使い方ができるとブログに書いています。彼とは少しTwitterで「イマイチまだ使い方わからないところもあるよね」という話をしたのですが、彼曰く、「そういった機能を使いながら発見していくのもアーリーアドプターの喜びの一つだと思う」と話してくれました。

写真提供:David Meerman Scott
写真提供:David Meerman Scott

このように様々な使い方が期待されるPeriscopeですが、まだバージョンは1.0.1ということもあり、使い勝手が良くなるのはもう少し先のことになりそうです。現在の時点では、iPhoneをランドスケープにして撮影することができません。これでは、二人以上を画面におさめるのがちょっと難しく、カメラを横にしてストリーミングすると、視聴者側から見にくく、すぐに「カメラもとに戻して」というコメントが来ました。

また現在の時点では放送した動画をコメントやハートつきで保存することができませんので、24時間を過ぎると消えてしまいます。ハートやコメントがない生の動画は、カメラロールに保存できますが、やはりハートとコメントがPeriscopeのエッセンスなので、是非保存できるようにして欲しいですね。

私個人でもPeriscopeの面白い使い方のアイデアがいくつかあります。もしよければぜひ@YukariP をフォローしてくださいね。